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海野久実が掌編小説やら短編小説を書いています。タイトルの後に原稿用紙換算の(枚数)があるのが小説です。


by marinegumi
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死神からあと5分で死ぬと告げられた (ツイッター小説)

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その1

死神からあと5分で死ぬと告げられた。
「それじゃあ、もしも5分で死ななかったとしたらどうしてくれる?」
と、私は死神に聞いた。
死神が答える前に私は言った。
「あんたが間違ったとしたら永遠の命でも貰おうか?」
死神が笑いながら「いいとも」と答えたので、私は拳銃を取り出して自分の頭を撃った。



その2

死神からあと5分で死ぬと告げられた。
私はこう言う時のために開発していた装置の電源を入れた。
完全にウオームアップしないうちに、5分が過ぎそうになったのであわててスイッチを押す。
タイムマシンが私を運んだのはたったの5分過去だった。
目の前に黒づくめの死神が立っていた。
死神からあと5分で



その3

死神からあと5分で死ぬと告げられた。
「本当に僕なのか?」
と聞くと死神は懐から書類を取り出し「お前の寿命宣告書だ」と言った。
殆どが英語で、僕の名前だけ漢字で書いてある。
「あ、これは僕じゃない。僕は磐隈健爾(いわくまけんじ)だよ。「健」が「建」になってる」
西洋の死神は漢字に弱かった。



その4

死神からあと5分で死ぬと告げられた。
私は考え死神に言う。
「それじゃ最後の願いを聞いてくれ。残り時間が半分過ぎる度に教えてくれ」
「よかろう」と死神は言った。
「あと2分30秒だ」
「あと1分15秒だ」…

「あと10分の1秒だ」
「あと124万分の1秒だ」
死神は永遠に残り時間を知らせ続けた。



この作品は「サイトーブログ」で自作のショートショートやネット上の面白いショートショートを紹介してらっしゃる齊藤想さんの「ツイッター風ショートショート」のコメント欄に書かせてもらったものです。
齊藤さんの「死ぬ5分前」と言うシリ-ズの1本目の作品に、書き出しが「死神からあと5分で死ぬと告げられた。」と言う作品がありました。
その同じ書き出しを毎回使って作品を書いて行くと言う事なのかと誤解した僕は、その場でコメント欄に同じ書き出しで140文字で書いたのがこの作品です。
するとそれが結構面白くて、その頃落ち込んでいた小説を書く気持ちが少し戻って来ました。
このブログを始めたのもツイッター小説が引き金でした。
書く気力がなくなったらツイッター小説がいい刺激になるような感じですね。

どの作品も、ぴったり140文字で、その後ツイッターにも上げました。
ツイッターでは改行なしですが、読みやすくするために改行しています。

齊藤さんの作品はテーマが「死ぬ5分前」と言う事で、書き出しの文章は毎回違うようです。

「死神からあと5分で死ぬと告げられた」シリーズはこれで終わりです
なにしろ、登場人物は死神とあと一人ぐらいしか考えられず、舞台も状況も限定されていて、長く続けるのが無理そうだったし、この書き出しも借り物だし、オリジナルの同じ書き出しシリーズを、ツイッターで書いています。
「私は電話を待っていた」と言う書き出しのシリーズです。
このブログでもどんどん紹介して行きますよ。


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Commented by haru123fu at 2011-04-05 11:25
死に神シリーズとてもおもしろかったです。
ツイッターとブログで、二度楽しめました。
シリーズの中でも、私が特に好きなのは、「その1」と「その3」の主人公です。
とても賢くて、死に神をも見事に欺いている。
でも、もしかしてこれが短編小説になったら、きっとその1~その4までが、同じひとりの主人公で、あらゆる手を使い、死に神を惑わすのでしょうね。その度に、死に神はとても悔しそうな顔をするのを思い描くと。。。
o(*^▽^*)oキャハハハァ~笑いが止まりませんね。
Commented by marinegumi at 2011-04-06 01:22
haruさんこんにちは。
何度も読んでもらってありがとうございます。
>見事に欺いている
そうですね。
この死神は自分の言った事に正直すぎますね。
ほんとはいい奴みたいな死神のキャラクターかな。
短編小説にするならあと5分と言うのは短すぎますよね。
「あと3日」ぐらいならいろいろお話を膨らませそうですね。
by marinegumi | 2011-04-05 00:19 | ツィッター小説 | Comments(2)