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セミの短歌を詠む

道の上に 蝉の骸が増える頃 終らぬと見え 終わる夏かも

みちのえに せみのむくろがふえるころ おわらぬとみえ おわるなつかも


七日間 十四日に使わんと 夜を徹して 啼く蝉の声

なのかかん じゅうよっかにつかわんと よるをてっしてなくせみのこえ


蝉の声 その激しさに包まれて かえってそれを静寂と聞く

せみのこえ そのはげしさに つつまれて かえってそれをせいじゃくときく


クマゼミ
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セミと言えば、僕が住んでいる地方では、今はなんと言ってもクマゼミの天下ですね。
大きくて、羽が透明で緑の縁取りが美しい。
でもこのクマゼミは僕が子供の頃には全く見かけませんでした。
もしこんなセミがいたら夢中になって追いかけたでしょう。

アブラゼミ
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その頃の主役はアブラゼミでした。
クマゼミより一回り小さくて、羽が茶色。
美しさでは見劣りはするものの、クマゼミはいなかったので十分主役を張れたんですね。
数は少なくなったものの、今でも見かける事は結構あります。

ニイニイゼミ
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そして脇役はこのニイニイゼミですね。
小さくて羽も不透明で、地味な存在でしたが数ではアブラゼミに負けていなかったと思います。
このニイニイゼミを最近ほとんど見かけないんですよね。
ちょっと心配です。

ツクツクボウシ
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ツクツクボウシはその鳴き声のユニークさや、小さくスマートで羽が透明で美しく、セミの中では宝石のような存在でしたね。
これは今でも、昔と変わらないぐらいの頻度で見かけます。

ヒグラシ
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ヒグラシは夏の終わりに、良く鳴き声を聞くものの、めったに虫取り網に収まってくれないんですね。
子供の頃の僕たちにとっては幻と言うか、あこがれの存在でした。
鳴き声は今も昔も変わらずに良く聞きますね。
クマゼミは体は黒っぽいんですが、ヒグラシは緑の模様が印象的ですね。

ハルゼミ
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そしてハルゼミ。
このセミは5月~6月に鳴くセミです。
実は僕はこのセミの存在をつい最近まで知りませんでした。
と言うのが、ちょっと高い山にしかいないらしいんですね。
何年か前、6月頃に他県に遊びに行った時に山の中で、どうもセミのような鳴き声が聞こえたんですね。
鳴き方がとぎれとぎれで、時期も、鳴き方も普通のセミとは違う。
その時はそのまま謎に終わり、帰って図鑑で調べて、たぶんこれだなと思ったのが「ハルゼミ」でした。
その地方にしか棲んでいない種類のセミなんだろうと思っていたんですが、後日、親戚の4WD車に乗せてもらって近くの山に上がった時にこのハルゼミの鳴き声を聞きました。
そして、なんと素手で捕まえる事が出来たんですね。
人のあまりいない山の上に棲んでいるので、警戒心がないんだと思います。
これはツクツクボウシと同じぐらいの大きさで、羽は透明だけど、体はあまりスマートではありませんが、緑の模様が美しいですね。

by marinegumi | 2011-08-17 19:18 | | Comments(8)

Commented by 春待ち りこ at 2011-08-18 07:01 x
セミだぁ~!!!
私、セミって好きなんですよね。特にヒグラシの声。。。
聴いていると何とも言えない気持ちになります。
土の中で何年もすごすことも
あの空蝉の不思議さも
短い成虫の時期を懸命に鳴きまくるとこも
どれをとっても魅力的です。

ツィッターで、短歌を拝読させていただいて。。。
あら。。。素敵!!!と思っていました。
短文の素晴らしさって、ありますよね。
言葉が短い文、状況を色々想像することが出来て
どんどん深みが増していく。。。私、読むのは大好きです。
書けないですけど(汗)

追伸。。。セミは大好きですが。。。怖くてさわれません。。。アハハハ
Commented by 川越敏司 at 2011-08-18 20:32 x
これ、全部ご自分で撮った写真ですか? だとしたら、すごいですね。これだけの種類を集めるだけで大変だったでしょう。

わたしも眉村先生の講演会など行ってみたい気がするのですが、なにぶん田舎なので、機会がないですね。ブログを読ませていただいて、行った気分に浸っています。

P.S.
ブログはじめてみました。よろしくお願いします。
http://rashi.cocolog-nifty.com/

Commented by marinegumi at 2011-08-18 21:54
りこさんおはようございます。
セミはいいですよねー
男の子でしたからね。
子供の頃にはなかなか捕まえられなかったセミが、今なら楽々捕まえられます。
仕事中にでもセミ捕りの子供を見かけると手伝ってあげたくなります。
クマゼミやアブラゼミは庭で鳴かれるとうるさくてしょうがないですけど、ヒグラシの声はいいですよねー。

短歌や俳句はほとんど書いた事がないんですが、ためしに書いてみると、短歌の方が自分に合っているような気がします。
俳句は難しいです。

僕の親戚に虫を触れない人がいます。
いい大人の男なのに。
子供時代、虫取りとかしなかったのかなーと疑問ですね。
Commented by marinegumi at 2011-08-18 22:09
川越さんこんばんは。
とんでもないですー
夏はめちゃくちゃ仕事が忙しいので、写真なんて撮っている時間はありません。
この写真はネットで検索して見つけた物を無断で使わせていただいています。(みなさんありがとー)
メールをいただいて返事もせずにごめんなさい。
ほんとは夏の間は完全にブログの更新を辞めようと思っていたんです。でも、なんか寂しいので写真のアップを週一の休日ぐらいだったら出来るかなと思ってやってたんですよね。
うちの方も田舎です。
神戸までは1時間半ぐらいかな。
講演会だとか、展示会だとかはまず行きませんね。
ほぼ初めてではないでしょうか?
サイトーさんのブログで川越さんがブログを始められたのを知って、時々お邪魔していました。
また以前のように皆さんの作品にコメントを書いて回る元気が出るかどうか、夏が終わってからと言う感じです。
Commented by haru123fu at 2011-08-21 20:09
セミの短歌ステキですね。儚さや切なさの中に愛おしいような情熱と力強さを感じます。海野さんのロマンがセミの声になって浸みてくるようです。
Commented by marinegumi at 2011-08-22 23:56
haruさんこんばんは。
>海野さんのロマンがセミの声になって浸みてくるようです。
ひえー
haruさん最近文章が上達したなーと思っていたら、コメントまで文学的になってますね。

子供の頃はセミに儚さなんて感じませんでしたが、今では儚さの象徴みたいな気がします。
まあ、考えてみればカブトムシだって、クワガタだってセミよりずっと短命なんですから、そっちの方が儚いんですけどね。
成虫になって一週間の命と言う所がね。
Commented by りんさん at 2011-08-28 10:41 x
短歌も素晴らしい海野さん、お久しぶりです。
サイトーさんの感想大賞、海野さんでしたよ。
おめでとうございます。
鋭い感想でしたね。読む力も書く力もあって羨ましいです。

涼しくなってもセミは鳴いていますね。
最後の頑張りですね。
Commented by marinegumi at 2011-08-28 16:37
りんさんおはようございます。
ツイッターで短歌と言うのもなかなかいいものですよ。

>感想大賞
うわ、どうしましょう。
まさか選んでいただけるとは思っていませんでしたよ。
いつも、こんな事を書いたら気を悪くされるんじゃないかと、ドキドキしながら感想を書くことが多いのですが、あの場では思い切り書かせていただきました。

夏が終わるとそろそろまた以前のようにみなさんのところにお邪魔に出かけましょうか。