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毎日がハロウィーン ( ツイッター小説プラス )

ハロウィーンレポート
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「はいこちらはハロウィーンの本場、アメリカはイリノイ州に来ています。わー、町にはいっぱい妖怪たちがあふれていますねー」
「お菓子をくれなきゃいたずらするぞ!」
「お菓子をくれなきゃイタズラするぞ!」
「みんな妖怪に仮装した子供たちなんですね。近所の家のドアの前に立って、ああやってお菓子をおねだりするんですね。日本でもハロウィーンは盛り上がりはしますけれど、こういう風習まではなかなか行われる事はないようです。さて、今日わたしがはるばるアメリカまでリポートに来たのは日本の妖怪がアメリカのハロウィーンに参加するという情報を聞いたからなんですが、それらしい姿はまだ見つける事は出来ません」
「ねえちゃん、ねえちゃん」
「はい?わー、これはまた可愛い魔女さんですね。お菓子はいっぱいもらえましたか?」
「なに言っとるんじゃ。わしじゃよ」
「は?」
「わしは砂かけばばあじゃ」





ハロウィーンを過ごす
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ハロウィーンは街中お化けだらけで、俺たち本物の出番はない。
今日は大人しく墓の下で過ごす事にした。
昨日借りて来たDVDの映画を見始めたのだが、これがホラー映画で、予想以上に怖いのだ。
見ている間中後ろの方に気配を感じて落ち着かなかった。
棺桶の中には俺以外の誰がいると言うのだろう。
誰もいるはずがないと、自分に言い聞かせながら映画を観終わった。
ホラー映画の余韻なのか、見終わってもまだ背後の気配は続いていた。
続いているどころか、あたりが静かになると余計にそれを感じた。
だんだん強くなるばかりだった。
とうとう堪えきれずに俺は振り返った。
停まった心臓が飛び出すほどに驚いた。
それは俺の頭だった。
バラバラ殺人の被害者の俺の首は時々頭の重さに耐えきれなくなり、それを脱いでくつろぐのだった。
しかしまあ、頭がなくても見る事が出来ると言うのは幽霊の便利な所だ。





恐怖のハロウィーン
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窓から外をのぞくと、家々の前にはくり抜いたカボチャのランタンが飾られ、灯がともされていた。私の家にも、もちろん飾ってある。
子供たちは2,3人が固まって町を歩いては家々のドアの前に立ち、声をかけている。
「お菓子をくれなきゃイタズラするぞ!」
そしてお菓子を手に入れるとまた次の家に向かうのだ。
そんな子供たちでハロウィーンの夜の町はあふれていた。次から次へと可愛い幽霊や妖怪たちが夜道をやって来る。しかし私の家だけは素通りする。
他の家と同じように飾り付けをして、門からドアまでちゃんと照明もしてある。カボチャのランタンも特大のを用意した。それなのに子供たちは一人としてやってこないのだ。
「お菓子をくれなきゃイタズラするぞ!」遠くから聞こえる。
「お菓子をくれなきゃイタズラするぞ!」隣の家から聞こえる。
そうか、今年もやっぱりそう言う事なんだな。私の家には行ってはいけないと、みんな両親に言い含められている。きっとそうなんだ。
それならば私にも考えがある。
「子供が来なけりゃさらいに行くぞ…」
私はそう呟きながら黒い外套に身を包んだ。




おわり


ツイッター小説、ハロウインネタを少し書き伸ばした3作品です。

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Commented by りんさん at 2012-10-18 22:55 x
いろんなハロウィーン、楽しみました。
砂かけばばあが可愛い魔女だなんて、鬼太郎もビックリですね(笑)

棺桶の中でDVDを見るっていうのが何ともユニークですね。
しかも頭を脱いでくつろぐ?ツボでした。

矢菱さんもハロウィーンネタを書いていました。
これも一種の競作ですかね^^
Commented by marinegumi at 2012-10-20 18:45
りんさんこんばんは。
日本の妖怪なんだからそのまま参加すればいいのに、なんで魔女に仮装してるんでしょうかね、って言う事です。
鬼太郎は何に化けてるんでしょう。

この作品たちはツイッターで書いた5本のハロウイーンネタのうちの3本です。
Commented by haru123fu at 2012-10-21 12:14
2番目の作品は朗読になりそうだと思うのですが?
ああ、でも10月31日に読まなくては意味がないかな?
Commented by marinegumi at 2012-10-21 15:02
haruさん今日は何度もこんにちは。
そうですか?
僕としてはharuさんの朗読になったのを想像しやすいのは1番目の作品なんですけどね。
軽薄な女子アナレポーターと砂かけばばあの声(笑)
まあ、どれでもお好みのやつをどうぞ。
僕の好みとしては1,3,2の順番ですけどね。
なんて、また惑わせる事を言っちゃってー
by marinegumi | 2012-10-17 17:57 | 掌編小説(新作) | Comments(4)