「世界の終り」というタイトルの本を読んでいる (2枚)

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ベッドに横になって一冊の本を夢中で読んでいた。
その本の中では世界は朝を迎えていた。
小高い丘から見下ろした小さな建物のひしめき合う古い町の夜明けだった。
ふと窓の外を見ると夜中のはずなのに空は薄明るくなっている。
そんなに夢中になって読んでいたのかと驚きながら、眠らなくてはと思いながらそのまま読み続けた。
やめることが出来なかった。
どうしても本のページを閉じることが出来ないのだ。

本の中で、夜明けの場面が一転、真昼の砂漠になる。
すると窓の外は熱気が渦巻く灼熱の世界だ。
その熱気が部屋の中にも忍び寄る。
やがて襲い来る砂嵐が窓ガラスを叩きはじめる。

そしてまた本の場面は大海原をゆく帆船の中になる。
荒れた海の只中で部屋は大きく揺れ、窓の外には波の音が聞こえる。

ふと世界は静まり返る。
窓の外に夜が再び訪れている。
でもその夜は僕たちの夜ではない。
あらゆる邪悪な者たちの徘徊する、恐怖に支配された全くの暗黒の世界だ。
今にも窓ガラスを打ち破って部屋に何かが飛び込んでくる予感に震えた。

本の中の世界と共に、この僕たちの世界が変貌してゆく。
いったいどうして僕はこんな本を読みはじめてしまったんだろう。
本のタイトルは「世界の終り」
どうしても読むのをやめられなかった。

残りのページはあとわずかだ。




おわり




もと、ツイッター小説。
「ツイリミ」と言うやつです。
人の書いたツイッター小説をもとにして、リミックスするということですね。
ツイッター小説のことを、ツイッターノベルと言い、ツイノベと略します。
ツイノベをリミックスするということで「ツイリミ」と言う言葉が生まれたようです。
元のツイノベの一部だけをちょこっと変えるというのから、一部の文章だけを生かした別のお話を作ると言うのまでそこらへんは自由なわけですね。
そうやって書かれたものを元に長くしたのがこの作品です。


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Commented by haru123fu at 2013-04-06 18:21
へぇ~!なるほどね。ツイノベとツイリミ。色々あるんですね。
ああ、そんなことではなかった。この作品の朗読のお願いです。
朗読させて頂いてもいいですか?お願いします。
Commented by marinegumi at 2013-04-06 20:33
haruさんこんばんは。
今日は仕事が暇だったので、いろいろあちこちで書く事が出来ました。
この作品も暇なおかげです。
朗読お願いします。

ツイリミから、あまり大きく飛躍させられなかったものは2枚ぐらいになってしまいますね。
でも、朗読としてはとっつきやすい感じでしょうか。
by marinegumi | 2013-04-06 17:02 | 掌編小説(新作) | Comments(2)