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滅びの種子・希望の種子 (2枚)

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聖なる夜。
空気さえ凍りつきそうな冷え切った空に半月が浮かんでいる。
そしてその空に何かの気配がする。
目には見えないがそれは邪悪な意識を持って彷徨っている。

遠い昔から子供たちに夢を与えて来たサンタクロースの伝説を口にするものはすでにない。
それは伝説ではなかった。
長い長い戦いによって次第に滅ぼされ、人々の記憶から消し去られたのだ。
そして今、サンタクロースに代わって聖なる空を行き交うのは彼らだ。
ブラックサンタクロースと言うのが一番ぴったりくるかもしれない彼らだ。
ブラックサンタはその肩の袋に滅びの種子を詰め込んでいる。
聖なる夜に世界中の子供たちのまくら元にその種子を置いて回る。
プレゼントなど貰ったこともない子供たちへ、更に邪悪な贈り物だ。
その種子は子供たちの心を蝕み、わがままを許し、自制心を奪い、夢見る気持ちを奪ってゆく。
数十年後には世界には滅亡の兆候が現れ始めるだろう。
そう、このままでは。

彼ら邪悪な黒いサンタ達の思うままにさせておいてはいけない。
わたしたちがやって来たのはブラックサンタのその袋の中に希望の種子を忍ばせるためだ。
毎年少しづつそれは増えて行くだろう。
やがていつか滅びの種子を駆逐し、子供たちの顔が希望に輝く日が必ず来る。

サンタクロースはもういない。
新しいサンタクロースにわたしたちがなるだろう。




おわり




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by marinegumi | 2013-12-18 00:19 | 掌編小説(新作) | Comments(0)