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海野久実が掌編小説やら短編小説を書いています。タイトルの後に原稿用紙換算の(枚数)があるのが小説です。


by marinegumi
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ビンを拾った (2枚)

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学校の帰り道。
いつものように近道の砂浜を歩いていた。
雪がちらちら降り、海からの風は冷たかった。
とても寒いけれど、ぼくは毎日ここを通る。
海の匂いが好きだからね。
ふと見ると、波打ち際にビンが落ちていた。
打ち寄せる波に転がされている。
コルクで栓をした透明なビンだ。
拾い上げると、なんとびっくり。
そこにはトナカイが入っていたんだ。
まるで本物のように見えるけれど、ただひどく小さく、ぜんぜん動かない。
それをランドセルに仕舞って歩いて行くとまた同じビンを見つけた。
そしてまた。

部屋の机の上にはトナカイ入りのビンが4本乗っている。
ぼくは押入れの中のガラクタ入れの箱からビンを2本取り出した。
ほこりを手でぬぐって机の上に置く。
その1本はさっきと同じ海で去年拾った物で、白い袋が入ったビン。
そして一昨年(おとどし)に拾ったもう1本のビンにはサンタクロースが入っている。
ぼくは6本のビンを並べてそれぞれのコルク栓を抜いた。
すると一斉にサンタもトナカイも袋も大きくなりながら飛び出して来た。
サンタはぼくの目の前で「ウン、」と腰を伸ばすと袋から大工道具を取り出し、ぼくの木の机を壊して、みるみるうちに見事なソリを作りあげたんだ。
そしてそれにトナカイを繋ぎ、あっという間に窓から飛び出して行った。
今日は12月24日だ。
これからプレゼントを用意していて間に合うんだろうか?
そして気がついた。
一昨年と去年はクリスマスプレゼントが来なかったことに。




おわり



どんどんクリスマスストーリーが出来て行きます。
これはちょっとユーモラスで不思議なお話ですね。
悲しいクリスマスにはそろそろ飽きてきたかも(笑)

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by marinegumi | 2013-12-22 22:26 | 掌編小説(新作) | Comments(0)