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海野久実が掌編小説やら短編小説を書いています。タイトルの後に原稿用紙換算の(枚数)があるのが小説です。


by marinegumi
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物忘れ (2枚)

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最近は物忘れが激しくてしょうがない。
今朝も目が覚めてから半分無意識のうちに着替え、顔を洗って食事を済ませたようだがその記憶がない。
とりあえず玄関を出てはみたもののどこへ行くのだったかが判らないのだ。
会社勤めをしていたような気もするが、そうすると駅まで歩いて電車に乗るのだろうか。
体が覚えているかもしれないと思ってしばらくそのまま歩いた。

そのうちにふと自分はもう定年を迎えて家にずっといたような気もしてきた。
これは毎日の日課の散歩なんだろうか?
またしばらく歩いて行くうちに自分は学生だったような気もしてきた。
歩いて行ける学校と言う事なら中学校?
まさか小学校なんて言う事はないだろう。
そうか、最近は老人大学などと言う物もある。
これは町の公民館にでも行く道のりなのかもしれない。
そうやって足が向くままにまたしばらく歩いた。

しかし全く困ったものだ。
こんなにもなにも思い出せないと言うのは異常なのではないだろうか?
よくテレビなどで耳にするアルツハイマーとか言うやつではないのか。
そうだ、ひょっとして自分は病院へ行く途中なのだろうか。
無意識に運んでいる足は迷わずに何処かを目指しているのだ。

ある店先で足が止まった。
そこは子供相手の駄菓子屋のようだった。
見覚えのあるその店の女の人が声をかけた。
「あら、ケンちゃんどうしたの?今日は幼稚園行かないの?」



おわり



気がつけば小説を書く気がしないまま日が過ぎて行きますね。
ブログを回ってコメントもほとんどしてませんね。
なんかちょっと億劫なのです。
ツイッター小説だけはなんとか続いていますが、その中の一つを長くしてみました。

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Commented by haru123fu at 2014-02-26 21:00
あ~ぁ!すっかり落とされました。
まさかのオチにビックリです。
朗読させてもらっても良いでしょうか?
でも……どう読むかな。。。(笑) お願いします。<(_ _)>
Commented by marinegumi at 2014-02-27 08:36
はるさんこんばんは。
朗読お願いします。
ある意味シュールなまさかのオチでしょ。
Commented by 雫石鉄也 at 2014-02-27 13:42 x
うん、これはなかなか奥が深い話ですね。
人間の「意識」を描いた作品ですね。
「意識」が時空をさまよっている。で、幼稚園児の肉体に落ち着いたということでしょうか。
少年、青年、中年、老人、どこに落ち着いてもいいわけですね。
何万光年の惑星に落ち着けば、オーソドックスなSFになります。
ネット上に落ち着けばサイバーパンクに、19世紀英国はビクトリア朝にいけばスティームパンクになるんですね。
Commented by りんさん at 2014-02-27 16:48 x
これは意外でした。まさかの幼稚園児!
だけど雫石さんの言うように、意識がさまよっていたんでしょうね。
幼稚園児にしては物知りすぎる(笑)
そこが意外で面白いんですけどね^^
Commented by marinegumi at 2014-03-01 00:03
雫石さんこんにちは。
ツイッターでぽっと思いついたトンデモ落ち、と言う感じだったんですが、書き伸ばしているうちになかなか面白いかもと。
奥が深い作品だと誤解してもらえるとうれしいですね(笑)
Commented by marinegumi at 2014-03-01 00:36
りんさんこんにちは。
>幼稚園児にしては物知りすぎる(笑)
それはずっと考えていました。
どう処理すればいいのかなと。
そのまま放りだした方が面白いじゃんなんて結論。

雫石さんの解釈を聞いてなるほどと思いました。
by marinegumi | 2014-02-26 18:18 | 掌編小説(新作) | Comments(6)