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海野久実が掌編小説やら短編小説を書いています。タイトルの後に原稿用紙換算の(枚数)があるのが小説です。


by marinegumi
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最後の試練 (2枚)

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七つの森に棲む魔王を倒し、七つの海を統べる海神を虐げ、七つの谷を徘徊する巨獣を退治した。
それには15年もの時間を要した。
身も心も疲れ果ててなお、七つの砂漠に潜む異形の魔物をことごとく打ち破った。
そしてついに世界の王者となるための最後の「試練の扉」の前にたどり着こうとしていた。

そこにどんな試練が待ち受けていようが、これまでの長い闘いを思い起こせば、取るに足りない物だろう。
ボロボロになった血の滲んだ履物。
おぼつかない足取りで、何とか歩けるだけの状態だったが、気持ちは充実していた。

数日後、いよいよその「試練の扉」が見えてきた。
それはどうと言う事のない、木で出来た装飾の施された扉だった。
扉だけが砂漠の真ん中にポツンと立っているのだ。

扉には一枚の張り紙があった。

  王となるものは最後にこの問題を解かなくてはならない

「も、問題だと?」

  これが終われば世界はお前のものになるであろう

そして続けて、その問題が書いてある。

  次の2次方程式を解きなさい
  ① X2+10X = -15 ② X2 + 6X +4 = 0

「し、しまった。中学の数学の授業、ずっとサボってた」




おわり




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Commented by りんさん at 2015-06-16 17:22 x
最後はきっと、今までと違う何かだろうと思いましたが、数学でしたか^^
勇者たるもの、頭も良くなきゃダメですね。
最後の扉の先にいるのは、もしかして「大人トライさん」かも(笑)
Commented by marinegumi at 2015-06-18 14:52
ファンタジーの雰囲気で書き進めて行って、最後に現実的に落とすと言うのは黄金パターンですね。
最後にトライさんが出てくる(笑)
トライさんのCMにこれ、使ってもらえませんかね。
by marinegumi | 2015-06-15 18:20 | 掌編小説(新作) | Comments(2)