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小さな郵便局 (2枚)

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小さな町の郵便局は、かわいい赤いとんがり屋根の建物だ。
それはなぜか町の中心から少し離れた森の入口にある。
自動扉の横には色とりどりの草花に埋もれるようにして三つのポストがあった。
左から青いポスト、赤いポスト、白いポスト。
青いポストにはこう書かれていた。
「淋しい、悲しい気持ちで書いた手紙はこちらへ投函」
赤いポストにはこう書かれていた。
「嬉しい、楽しい気持ちで書いた手紙はこちらに投函」
そして白いポストにはこう書かれていた。
「事務的な御用事の手紙はこちらへ投函」

ある日私は恋をした。
わくわくするような、でも泣きたいような気持だった。
楽しいようでいて、なんだか不安な気持ちだった。
自分でもよく解らないそんな気持ちでラブレターを書いた。
ちいさな郵便局に自転車で向かっている間、この手紙はどのポストに入れたらいいのかと、ずっと迷っていた。
自転車を降りてポストの前。
季節の草花に埋もれるようにしてポストは置かれていて、それは四つあった。
増えているのはピンクのポストだった。
それにはこう書かれていた。
「まだ不安定な恋をしているあなたの手紙はこちらに投函」



おわり




何か小説を書こうかなと思えば、最近のツイッター小説をごそごそ。
物になりそうなのを引っ張り出して気の向くままに肉付けをして出来上がり。

ブログ「ゆっくり生きる」の、はるさんが朗読してくださいました。


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Commented by りんさん at 2016-04-16 10:31 x
可愛くていい話ですね。
私は、恋の相手が郵便局員で、わざと事務的なラブレターを白いポストにいれるのかしら…なんてオチを考えてました。
ピンクのポストとは、ロマンチックでいいですね。
春だしね^^
Commented by marinegumi at 2016-04-16 18:02
りんさんおはようございます。
>恋の相手が郵便局員で……
おお~
なるほどそういう風に持って行けばもっと長めのラブストーリーに発展できたんでしょうね。
ファンタジーと言うか、ポエムと言うか、このままでは小説にはなりませんね。
もう少し現実的な設定にする必要があります。
まあ、この作品はポエムの範囲内でいいと思って書いたんですけど、なるほどね。
勉強になります。
Commented by haru123fu at 2016-04-18 20:06
とっても可愛いお話ですね。
私にはムリかなぁ~と思っていたのですが、
朗読させて下さい。お願いします。
Commented by marinegumi at 2016-04-19 09:48
はるさん。
いやいや充分かわいいお話でも大丈夫ですよ。
宜しくお願いします。
by marinegumi | 2016-04-15 23:57 | 掌編小説(新作) | Comments(4)