「ほっ」と。キャンペーン

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え~毎度ばかばかしいお話ばかりで恐縮でございますが、あれですよね。
今年はなぜかUMA年だと言う事らしいですな。
UMA(ウーマ)と言えばそう、ご存じない方もいらっしゃるかもわかりませんがいわゆる未確認生物と言うやつですな。
未確認飛行物体のUFO、アンアイデンティファイド・フライング・オブジェクトでしたかな。
それに対して未確認生物がUMAと言われております。
アンアイデンティファイド・ミステリアス・アニマルと言うらしいのですが、ま、これは日本で出来た略称だと言う事です。
UFOと違って日本でしか通じないとか。
日本でしか通じないと言う事ならば今年が午年と言うのもそうかもしれません。
あ、外人さんがいてはる。
「アナタワカリマスカ?コトシハ午年デンネン」
「ウマドシ?」
「ソウソウ。イヤーオブホースネ」
「オー、アイアンダスタンド」
どうやら外人さんは水道につなぐホースが発明された何十周年かの記念の年だと誤解してるようでんな。
さて、新年の街を歩いていますと、何と人ごみの中に雪男らしい姿が。
これぞ正真正銘のUMA。
道頓堀川の橋の上から見下ろせばそこには恐竜らしい生物が泳いでま。
それを見た人が早速「ドッシー」なんちゅうニックネームをつけます。
そして更に大阪の街中には誰も見た事なないような動物たちがあふれる訳でんな。
なるほどさすが今年はUMA年と感心していると、その中にひときわ速く走る動物がおります。
たてがみをなびかせて、アスファルトに蹄の音も高らかに御堂筋を疾走するそのUMAは、ちゃんと確認すればただの「馬」でした。




おわり




はい。
お察しの様に、馬のネタで落語らしくでっちあげてみました。

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by marinegumi | 2014-01-01 18:44 | 落語 | Comments(6)

死神 桂枝雀バージョン

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「死神」 桂枝雀バージョン

                             原作 haruさん

はい、いらっしゃいませ
今日もまたお話を聞いていただくわけでございますでございますけれど
昔、長屋と言う物がありましたな
いわゆるロングハウスというやつでして
今で言えばアパートですかねー
平屋で軒(のき)の繋がった木造住宅みたいなね
落語ではおなじみの大家さんなんちゅう人が管理していらっしゃいましてね
そんな長屋が2,3軒集まった路地の一番奥の家、吹き溜まりみたいな所に一人の男が住んでおります
名前を清八(せいはち)と言います
上方落語ではおなじみの登場人物、喜六、清八のコンビの片割れですな
その清八が歳をとりまして、晩年を迎えていると言う設定のお話であります

両親や、嫁はんにも先立たれ、娘のおさきと二人暮らし
そんな清八が病気にかかりまして、長い長い病院暮らしをしております
治る見込みもありませんな
そんなある日、清八は看病をしてくれているおさきに言います
「治らん病気やったら、わしは家に帰って畳の上で死にたいんや」
「まあ、お父さんあほらしい。家に帰っても死ぬのは布団の上でしょ」
「なに言うてんねんな。家に帰ってそこで死ぬ事を畳の上で死ぬちゅうんやないかいな」
「まあ、お父さん。そんな弱音吐かんとってください」
「頼むから、わしを家に連れて帰ってくれ」
「まあ、お父さん。わたしがなんぼ力持ちでも歩かれへんお父さんをおぶっては、よう帰りまへんえ」
「なに言うてんねんな。お前が背(せ)たらわんでも、人力車でもリヤカーでもええねん」
「ほな、駅前のレンタカーでも借りて来まひょか?」
「お前なー、この時代にレンタカーなんぞあらしょまい?」
「まあ、お父さん…」
「もうええ、もうええ。お前のボケで、話が進まんがな」
なんやかんや言うても、優しい娘はんでんな
そんな父親の願い通り、病院と話をつけて長屋に帰ってまいります
清八は安心したのか、家に帰って布団に横になるなりそのまま寝たきりになってしまいます
言葉も塩梅(あんばい)しゃべれんようになるわ、目角も悪うなるわ、意識混濁も引き起こします
「意識混濁」やて
こんな難しい言葉、他の人の落語には出て来ませんよ
「お父さん、お父さん、大丈夫?」
おさきはそんな父親が心配で声をかけますな
清八にはその声が聞こえてはいるんですが、これが返事をすることも出来ません
自分を家につれて帰ってくれた娘に感謝の一言でも伝えたいんやけど
その言葉が声にならへんのですな
声帯まで弱って来たんでしょうな
心配そうに自分の顔を覗き込んでいるおさきの目に涙が見えます
「なに?お父さん。私が泣いてるのん見て泣き虫やな~思てはる?そんなんちゃうで。今さっきサンマを外で焼いてたさかいや。なに?サンマの匂いがせえへんて?お父さんのいけず!」
「わしゃ、何も言うてえへんがな」と清八は言おう思ても声が出ませんな

おさきは、かいがいしくも、涙ぐましくも、たまには手を抜いたりもして、毎日世話を続けております
ある日のこと、清八がいつものように自分の世話をしてくれるおさきを見上げると
おさきの他にもう一人誰かの顔が自分を覗き込んでいるのが見えます
不思議なこともあるもんやなと、かすんだ目を見開いて…もよく見えません
反対に目を細めると結構よく見えたりすることもあります
そうやって目を開いたり細めたりしておりますと
その顔はどうやら痩せこけたお爺さんのように見えるんですな
二人暮らしのこの長屋にそんな老人がおるはずがありまへん
まさか、おさきがどこかの誰かを引っ張り込んで同棲をしているのではないかと
そう思っても聞く事も出来ません
同棲をするにしてもこんな年寄りはやめておきなさいとアドバイスをしようにも叶いません
「お父さん。わたし、お父さんが入院中に誰かを引っ張り込んだりはしてませんよってに、安心してくださいね」
「ええ~?こいつ、わしの心見通してんのかいな。こわ」
そう思いはしたものの、どうやらおさきは、その老人がそこにいる事にさえ気が付いてない様子なんですな
それからと言うもの、その老人はしょっちゅう清八の顔を覗き込むようになります
日に何回も目が合(お)うたりするようになったんですな
目が合うたんびに薄気味悪う、にた~りと笑います
ある日はじっと熱く見つめていたかと思うと唇を寄せて来て濃厚な口づ……そんなあほな事は起きません!
考えるだけで気持ち悪いので今のはなかった事にお願いしますです
どうやらその老人はいつも清八の枕元に座り込んでいるらしい言うのがわかります
清八が毎日目が覚めると、がさごそと起き上がって、清八の顔を覗き込むんですな
そこで清八は昔おじいさんから聞いた話を思い出します
死神が病人の枕もとに座っていれば、その病人はもうすぐ死ぬ
それが足元の方におったら、ある呪文を唱えて柏手(かしわで)を二つ打てばまだ助かる
そのお爺さんが落語好きで、その死神の話も落語のネタのひとつやったらしいんですな
清八にとってみればそれが今、どうやら自分の身に起きとる事やないか
リアルタイムじゃん、と気が付いたわけですな
「これはまたえらい事になってしもた。このままやったら、わしは死神に連れて行かれるやないか。どないしょ?どないしたらええねんな~!」
こういうふうにまあ、心の中で叫んでおるわけです
そんな清八の顔をまた死神が覗き込んで、にたあ~りと笑います
「死神やとおもて見たらやっぱり迫力あるのう。さっきまで痩せたおいぼれじじいやとおもてたのに」
「おいぼれじじいで悪かったの」
「なんやお前、わしの言う事が判るんかいな。なんで今まで反応せえへんねん。人が悪い」
「それも言うなら、神が悪いじゃろ?」
「死神はん。あんたもおもろい人やな」
「そやから、人とちゃうて」
「そうか。あんたとこうやって話が出来るっちゅうことは、もうそろそろ向こうへ行く時間が来たんか?」
「そう言うことじゃ。まあ、支度は何もいらん。身ぃひとつでええさかいな」
それを聞いた清八はかえって落ち着いたんですな
自分の立場を納得したとでも言いますか、開き直ったと言いますか、頭がいつになく回転しております
おさきはどこにおるのかと見回しますと、かわいそうに疲れ果てて清八の布団の裾(すそ)で居眠りしています
「わしが死んだらこの子は一人ぼっちになるんやな~」
そない思うと涙がにじみます
「もう、おもろいボケをかます相手もおらんようになるんやな。しゃべられへんわしにでもボケるぐらい、ほんまにボケの好きなおなごやった。なあ、死神はん。最後に一つだけ、わしの頼みを聞いてくれへんか?」
「聞いてやりたいけど、もう時間がありゃせんがな」
「いやいや、そんなに時間がかかる頼みとちゃうがな。ちょっとだけ足の裏を搔いて欲しいだけなんや。さっきから足の裏が痒いぃて痒いぃてたまらんのじゃ。このままあの世行ってしもたら、この痒みで成仏出来んぞ。死神さんよ。痛いのはまだ我慢が出来ても痒いと言うのはそもそも…」
「もうええ、もうええ、話長ごうなるがな。ちょっとだけでええのんか?どれどれ」
そう言うと死神は清八の足元に回り、布団を持ち上げようとします
「屁、こかんといてや」
今や!と言うわけで清八はおじいさんから聞いた呪文を唱えます
「あじゃらかもくれん きゅーらいそ てけれっつのぱ!」
それで最後の最後に残しておいた力を振り絞って手を二つ叩きます

パン!パン!

手を打っても何も変わりません
おかしいなと思てると死神が顔を上げて
「死神も神様じゃ。賽銭はどうした?」




お後がよろしいようで




調子に乗って、「桂枝雀バージョン」を作りました。
故・桂枝雀さんならこういう感じに演じられるんとちゃうかいなと言うことです。
ボケをたくさん入れて笑う場所を多くした感じですね。
「上方落語バージョン」は、基本的に桂米朝さんの落語を頭に置いて書いたものです。

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by marinegumi | 2013-04-03 22:26 | 落語 | Comments(4)

死神

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「死神」 上方落語バージョン

                            原作 haruさん


毎度古いお話ばかりで恐縮しておりますが
今日の話がまた、今どき見んようになってしまいましたが…
長屋、なんちゅう所を舞台にしたお話ですな
今で言うたらアパートですか
平屋の棟続きの木造アパートちゅう感じですかな?
そんな長屋の一番奥の吹き溜まりみたいな所に暮らしております
清八(せいはち)と言う男のお話です
よろしくお付き合いを願いいたします

歳をとりまして、嫁はんにも先立たれ、娘のおさきと二人暮らし
そんな清八が病気にかかりまして、長い長い病院暮らしをしております
治る見込みもありませんな
そんなある日、看病をしてくれているおさきに言います
「治らん病気やったら、わしは家に帰って畳の上で死にたいんや」
「まあ、お父さんそんな弱音はかんとってください」
「頼む、わしを家に連れて帰ってくれ」
優しい娘はんでして、そんな父親の願い通り、病院と話をつけて長屋に帰ってまいります
清八は安心したのか布団に横になるなりそのまま寝たきりになってしもうて
言葉も不自由になり、意識朦朧と言うやつですな
「お父さん、お父さん、大丈夫?」
おさきはそんな父親に心配そうに声をかけますな
その声が聞こえてはいるんですが、これが返事をすることも出来へん
自分を家につれて帰ってくれた娘に感謝の一言でも伝えたいんやけど
言葉が声にならへんのですな
心配そうに自分の顔を覗き込んでいるおさきの目に涙が見えます

おさきはかいがいしく毎日世話を続けております
ある日のこと、清八がいつものように自分の世話をしてくれるおさきを見上げると
おさきの他にもう一人誰かの顔が自分を覗き込んどるんですな
不思議なこともあるもんやなと、かすんだ目を見開いてよくよく見てみると
その顔はどうやら痩せこけた老人のようですな
二人暮らしのこの長屋にそんな老人がおるはずがありまへん
おさきに聞こう思うても、言葉は声にはならへん
しかもどうやらおさきは、その老人がおる事にさえ気が付いてない様子で
それからと言うもの、その老人はしょっちゅう清八の顔を覗き込むようになります
日に何回も目が合(お)うたりするようになったんですな
目が合うたんびに薄気味悪う、にた~りと笑います
どうやらその老人はいつも清八の枕元に座り込んどるらしい言うのがわかります
清八が毎日目が覚めると、がさごそと起き上がって、清八の顔を覗き込むんですな
そこで清八は昔おじいさんから聞いた話を思い出します
死神が病人の枕もとに座っとったらその病人はもうすぐ死ぬ
それが足元の方におったら、呪文を唱えさえすればまだ助かる
お爺さんは落語好きで、それも落語のネタのひとつやったらしいんですが
清八にとったらそれが今、どうやら自分の身に起きとる事やないかと気が付いたんでんな
「これはまたえらい事になってしもた。このまやったら、わしは死神に連れて行かれるやないか。どないしょ?どないしたらええねん!」
そんな清八の顔をまた死神が覗き込んで、にたあ~りと笑います
「死神やとおもて見たらやっぱり迫力あるのう。さっきまで痩せたおいぼれじじいやとおもてたのに」
「おいぼれじじいで悪かったの」
「なんやお前、わしの言う事が判るんかいな。そうか。もうそろそろ向こうへ行く時間が来たんか?」
「そうじゃよ。まあ、支度は何もいらん。身ぃひとつでええさかいな」
それを聞いた清八はかえって落ち着いたんですな
自分の立場を納得したとでも言いますか
おさきはどこにおるのかと見回しますと、かわいそうに疲れ果てて清八の布団の裾で居眠りです
「わしが死んだらこの子は一人ぼっちになるんやな~」
そない思うと涙がにじみます
「なあ、死神はん。最後に一つだけ、わしの頼みを聞いてくれへんか?」
「聞いてやりたいけど、もう時間がありゃせんがな」
「いやいや、そんなに時間がかかる頼みとちゃう。ちょっとだけ足の裏を搔いて欲しいだけなんや。さっきから足の裏が痒いぃて痒いぃてたまらん。このままあの世行ってしもたらこの痒みで成仏出来んぞ、死神さんよ」
「ちょっとだけでええのんか?どれ」
そう言うと死神は清八の足元に回り、布団を持ち上げようとします
今や!と言うわけで清八はおじいさんから聞いた呪文を唱えます
「あじゃらかもくれん きゅーらいそ てけれっつのぱ!」
それで最後の最後に残しておいた力を振り絞って手を二つ叩きます
パン!パン!



お後がよろしいようで




haruさんの朗読作品「死神の呪文」を落語に作り直してみました。
haruさんが演じるには大阪弁はちょっと無理かもしれないので、この下に東京落語バージョンもあります(笑)
ただし、登場人物は上方落語の登場人物そのままですよ。
haruさんの原作には「パン!パン!」の後にちょっと続きがあるのですが、落語ならここで終わったほうがいいような気がします。

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死神  東京落語バージョンはこちら
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by marinegumi | 2013-04-03 19:09 | 落語 | Comments(0)