まりん組・図書係 marinegumi.exblog.jp

海野久実が掌編小説やら短編小説を書いています。タイトルの後に原稿用紙換算の(枚数)があるのが小説です。


by marinegumi
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その49
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扉が開いた。
そこにはピグともになったばかりの「めーむ」が立っていた。
僕「くーみん」は彼女に近づき、手を握り、ベッドをクリックする。
二人はその上に横になった。
このためにベッドを買い替えたんだ。
服を脱がせるボタンをクリックする。

成人向けのピグサービスが出来て、最初の夜は大興奮だった。




その50
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扉が開いた。
扉が開いたからと言って何かが始まるわけでもなく、何かが終わるわけでもない。
ただ一つの扉が開いたと言う事実だけがあり、それはそれで終わってしまう事もあるのだ。
だけど僕はいやな予感を持つ。
あの扉が開いた事で遥か遥か未来にとてつもない災害が起きる。

その予感に僕は震えている。




そのXX (その43のリプライズ)
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扉が閉じた。
その扉は二度と開く事はない。
彼女は再び別の人生を手に入れた。
気の合わない夫との我慢を重ねた日々と別れ、彼と出会う前の時間まで戻ったのだ。
以前の記憶はなかった。

別の男と結婚して幸せな家庭を手に入れるはずだったが彼女が選んだのは元の夫だった。
危機を乗り越え幸せに過ごした。




これで「扉が開いた」は予定の50本完了です。
さあ次は?と言うところでしょうけどね。

なんだかちょっと、皆さんのブログにコメントして回るのに疲れている感じです。
いや反対に、疲れているからコメントして回るのが億劫なのかもしれません。
まあ、気持ちの浮き沈みの激しいやつですから、「あーまたかよ」なんて思っててください。

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by marinegumi | 2011-06-28 01:12 | ツィッター小説 | Comments(8)
その46
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扉が開いた。
赤信号を見た時、そんな気がした。
それまで私は免許を取って車を運転し始めてから一度も赤信号に引っかかった事がなかった。
初めはラッキーと思っていたが、あまりの不思議さに次第に怖くなり、最近では車に乗る事自体が憂鬱だった。

幸運をこんな事で使い果たす気がして来ていた所だった。




その47
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扉が開いた。
愛犬のビビがノブを回して開け、散歩の催促に来た。
ぴったりいつもの時間だ。
賢い犬だった。
重い玄関扉以外は自分で開けられた。

散歩中にビビに向かって私は言った。
「お前そんなに賢いんだから将来の夢とか、やりたい事はないのか?」
ビビは振り返り
「今が一番楽なのさ」そんな顔をした。




その48
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扉が開いた。
光って不思議だ。
閉じた目蓋が少し明るくなると、扉が開いたと判る。
テレビだってそう。
画面には光しか映っていないのに、そこにはドラマがある。

目の前が明るくなる。
扉が開いた?誰かが入って来た?
そこは扉のない庭先。

僅かに光を感じるだけの盲目の少女の前から恋人が去ったのだった。





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by marinegumi | 2011-06-28 01:07 | ツィッター小説 | Comments(2)
その43
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扉が開いた。
通り抜けて新しい人生を手に入れた。
気の合わない夫との我慢を重ねた日々と別れ、私は彼と出会う前の時間まで戻ったのだ。
記憶はそのまま残っていた。
別の人と結婚して幸せな家庭を手に入れたはずだった。

前の人生で生まれ、もう永遠に失ってしまった二人の子供の記憶が私を一生苦しめた。




その44
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扉が開いた。
小学校で同じ組だった懐かしい顔が私を待っていた。
「加奈は今日も遅刻やなー」
そう言ったのは武だった。
全員がどっと笑った。
「これで揃ったね。入って来れば?」
委員長の優花が手招きをした。
みんな待っていたんだ。
老人の私はみるみる子供の頃の姿に戻った。

私が一番長生きしたんだね。




その45
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扉が開いた。
バスに5~6人が乗り込んで来た。
そこは最近出来た新興住宅地のバス停なのだ。
一軒の家の扉が開き子供の泣き声が聞こえた。
久しく聞く事のなかった声だ。
家の扉とバスの扉が同時に閉じる。
古いわが町も少しは活気づいて来たんだなと思った。

あくる日、幼児虐待死のニュースを見るまでは。




ツイッター上では、「扉が開いた」は50本完結しています。
3本づつアップすると、最終回は2本になってしまうので、おまけの1本も書きました。
お楽しみに。
今回の3本は結構自分でも内容の濃い3本がそろったなと思っています。

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by marinegumi | 2011-06-22 11:55 | ツィッター小説 | Comments(6)

黄昏のビー玉 (8枚)

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建物も道路も木々も行きかう人々さえ黄昏色に染まり、影の部分から闇の浸食がすでに始まっている。街は、そんな移ろいやすい時間の中にあった。
あなたは緩やかな坂道を登って行く。その坂道を登り切った所には川が流れ、コンクリートの橋が架かっていた。
あなたは仕事帰りで左肩にはショルダーバッグをかけ、右手には手袋を握っている。あなたには似つかわしくない小さな赤い毛糸の手袋だ。でもなぜかそれは右手だけだった。あなたが電車を降りた駅から、この橋までの道のりの途中で、あなたはそれを拾ったのだ。
それはまだ真新しく、道端のゴミ箱に放り込むのももったいない気がした。どうするかを迷いながら歩き、とうとうこの橋の上まで来てしまったのだった。
あなたはそれを夕陽に映える橋の手すりの上に置くことにした。この手袋の持ち主が探しに戻って来る事を考え、よく目立つその場所がいいように思ったのだ。
手袋がそこで大人しくしている事を確認する様に見ると、あなたは歩き出す。
橋を渡り終わったその先は下り坂になっていた。駅から橋までは緩やかな上り坂。この橋から先は結構急な下り坂になっている。駅前の整然とした道路とは対照的に古い狭い曲がりくねった道路が入り組んでいるのがあなたのいる場所からはよく見えた。
あなたは自分の家を目指して歩き始める。

次の日の夕暮時。あなたは昨日と同じ時間の電車で同じ駅に降り、しばらく歩いた所でまた落とし物を見つける。
小さな小さなクマのぬいぐるみだった。あなたは恐らく携帯のストラップにくっついていた物がちぎれて落ちてしまったんだと想像する。
それを拾い上げ、橋まで歩いて来ると迷う事なく昨日手袋を置いた手すりの上に置こうとした。
赤い手袋はなくなっていて、その場所に一つの赤いビー玉がキラリと光っていた。
橋の手すりはよく見るとその上面は平らではなく両側から真ん中に向かって少し傾斜があり、転がりやすい物でも手すりの真ん中に止まっている事が出来るようだった。
あなたは拾ったクマのぬいぐるみをビー玉の隣へ置いた。

また次の日の夕暮れ時。あなたはいつもの電車からいつもの駅に降りた。
そしてふと、こんな事をこれまで何十年も繰り返してきたような錯覚に囚われた。でもまだそれは1年にも満たないのだ。
あなたはしばらく歩いて行くと今日もまた落とし物を見つける。
それは透明な袋に入り、まだ使われた事のない手帳だった。表紙に猫のキャラクターがあしらわれたピンク色の、女の子が持つような手帳だった。
あなたは街にはいくらでも落とし物があるんだなと思う。今までは気をつけて見ていなかっただけで、一度拾ってしまった事で道路を見降ろして歩くのが普通になり、色んな物を見つけてしまう事になるんだと。
あなたは当然のようにその手帳を橋の手すりの上に置く事にする。
その場所にはビー玉が二つ並んでいた。一つ目は赤いビー玉。もう一つが茶色のビー玉で、クマのぬいぐるみはなくなっていた。
おかしな事があるもんだと思いながら、あなたは拾った手帳を茶色いビー玉の横に置いた。


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あなたは次の日も、また次の日も落とし物を拾う。
赤、茶、ピンクの三つのビー玉の横に消しゴムが。
赤、茶、ピンク、白の四つのビー玉の横に青い筆箱が。
赤、茶、ピンク、白、青の五つのビー玉の横に緑の帽子が。
そうやって橋の手すりの上のビー玉は増えて行った。

ある日落とし物を拾わなかった日。あなたは少し手持無沙汰な気持ちで橋の上にやって来る。
橋の手すりには、色とりどりの19個のビー玉が並んでいた。それぞれが夕陽の光の中で輝いていた。
あなたは手すりに近づいて腰をかがめてそのビー玉を一つ一つ見て行った。
あなたは気がつくと、それが当然の行動のような気持ちで、19個のビー玉を先頭の赤いビー玉から順番に指ではじき落とし始める。
一定の間隔で次々に橋の上にはじいて落とすと、ビー玉たちは坂道を輝きながら転がり、バウンドし、建物の塀に右に左にぶつかったりしながら道路を下りて行った。
あなたはそれを追いかけ始める。追いかけて行きながらどんどん坂道を下って行く。
ふと振り返ると、他の道路からも転がって来るビー玉が見えた。
たくさんの曲がりくねった入り組んだ道のあちこちからたくさんのビー玉が、夕陽の輝きをまとい、迷う事なく同じ方向を目指して転がって来る。
あなたにはそのビー玉たちは、あなたが落としたビー玉と同じ方向に集まって来るのがわかった。
あなたは狭い路地裏の道路に入り込み、突き当たりに煉瓦塀があるのを見つける。
ビー玉はその煉瓦塀に当たるとコロコロと右側に転がり、煉瓦塀とブロック塀の間の隙間に転がり込んで行った。
人が一人やっと通れるぐらいの幅のその隙間には、おびただしい数のビー玉が集まっていて、後から一つまた一つと新しいビー玉が増えて行く。あなたはガラス同士が触れ合う小さな堅い音を聞いた。
転がって来るビー玉もなくなり、あたりがすっかり闇に包まれる頃、闇の中でもなお輝いているビー玉たちをあなたは目にする。
それはそれほど明るい光ではなく黄昏の光をほんの少し蓄えてでもいるような、限りなく闇に近い光だった。
あなたはその中に幼い頃の自分の落とし物も混じっているような気がして、しばらく立ち尽くしていた。


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おわり




街角の落し物の角度を変えた姉妹編と言う感じの作品です。

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by marinegumi | 2011-06-17 01:23 | 掌編小説(新作) | Comments(12)
その40
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扉が開いた。
あなたに告白された時にはそう思ったよ。
頑なだった私の心の扉が自然に開いた気がしたんだ。

あなたが開いた扉はあなたでないと閉じられないのかな?
あなたは出ていく時に開けたまま行ってしまった。
今そこから冷たい風が吹き込んで来るばかり。

私には閉じ方が解らない。




その41
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扉が開いた。
雨の音がする。
草の臭いが流れて来る。
扉はそんな物をちゃんと遮っていた。
でも夜中に「あれ」が入って来るのは遮れない。
僕の心に入り込み、僕の魂を玩ぶ何か。

鍵を忘れたのか夜中に扉が開いた。
あっと言う間に僕の心は「あれ」の餌になった。
そうか。
扉はちゃんと遮ってくれていたんだ。




その42
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扉が開いた。
蛍の大群にあなたが近づいたので、その光が二つに割れた。
それが私には扉が開いたように見えたんだ。

去年同じ場所にあなたと見に来た時にはもうこれが最後だと決めていた。
それが今は嘘のようだ。

私だけに見えたその蛍たちの扉は、二人の未来が開いたと言う事なのかもしれないと今は思う。





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by marinegumi | 2011-06-15 13:22 | ツィッター小説 | Comments(8)
その37
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扉が開いた。
天国からの扉は夢の中に開くのだろうか。
優しく強かった父がその扉から現れた。
夢の中だと気が付いていたが、いつかそれさえ忘れて話し込んでいた。

その時、開いた扉からあらゆる悪夢が飛び出そうとした。
父は悪夢と戦いながら扉の向こうに消えた。

それ以来父には会えなくなってしまった。




その38
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扉が開いた。
そんな気がしたんだ。
私はその日の彼との約束をすっぽかした。
電話にも出なかった。
嫌いになったわけじゃなく何となくそうしたかったんだ。
そりゃ彼は怒ったよ。
今まで喧嘩した事なかったんだけど。
その事があってから私達はほんとの恋人になれた気がしたんだ。
扉が一つ開いたって感じね。




その39
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扉が開いた。
それを見て新しいなぞなぞを思いついた。
「自動扉じゃないし、誰かが開けたわけでもない。
もちろん自分でも開けないし。
風が吹いたわけでもない。
でも閉じていた扉が目の前で開いた。
なーぜだ?」

答えは地震で家が傾いた。
なんて事考えてる場合じゃないんだよね。
どうするんだよ?この家。



ツイッター上では、この「扉が開いた」も、あと3本で50本になります。
ここに来て、書く本数はだんだん少なくなってはいますが、内容的には濃い作品が書けている気がしますね。
ちゃんとしたお話になっていると言うか、ショートショートに書きなおししても耐えられるアイデアの作品と言うかね。

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by marinegumi | 2011-06-12 01:24 | ツィッター小説 | Comments(2)
その34
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扉が開いた。
それは今、過去へと通じている。
タイムドアはお望みの時間へ正確に開く事が出来る。
やっと完成したのだ。
あらゆる時代へと扉を開き、歴史に重大な異変が起きない事を幾度となく確認した。
最後にふと、今現在この時間に扉を開くとどうなるのかの疑問が起こり、開いてみた。

宇宙が静止した。




その35
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扉が開いた。
大量の水がほとばしり出た。
魚やザリガニ、水草などが一緒に落ちて来た。
落ちる?
目の前にあったはずの扉はいつの間にか頭上にあってそこから落ちているのだ。
やがて水の量も少なくなった頃、奇妙な鳴き声と共に緑色の塊が落ちて来た。
河童だった。

どうやら扉は河童沼の底に開いたらしい。




その36
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扉が開いた。
通学路の途中の古い洋館は取り壊され、なぜか塀の一部と、その塀の小さな扉だけがポツンと残されていた。
それが今、少しだけ開いていたんだ。
いつも気味が悪くて避けていた扉の中へ入ってみた。

曇りのはずの空は晴れ渡り、真新しい建物と手入れされた庭。
女の子が僕に向かってほほ笑んだ。




なんだかやる気が起きないと思いながらでも、ついのべを2本ほど書くと、回復したようなしないような、微妙な感じですが、まずまずこんなものでしょうか?
そんなこと知るか~って言う事ですよね。

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by marinegumi | 2011-06-10 20:46 | ツィッター小説 | Comments(2)
その31
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扉が開いた。
それはタイムカプセルだ。
昨日学校に届き、クラス全員が手紙を入れた。
よく昔の子供達が学校の行事で校庭に埋めたあれではなく最新の科学技術によって製造された物だ。
私達が入れた手紙はすでになく、違う手紙が入っていた。
私は私宛の手紙を見つけた。

大人の私から今の私への手紙だった。




その32
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扉が開いた。
レストランの私達の席から見える厨房の奥の扉から日に焼けた男が入って来た。
私達の注文は「季節のお任せ魚料理」で半分ほど食事が進んでいた。
店の看板がシーラカンス。
入る時「まさかシーラカンスを食べられるの?」と冗談を言ったが、男が抱えている魚はシーラカンスに間違いなかった。




その33
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扉が開いた。
それは新しく開発された「どこでも扉」と言う試作品だ。
その扉を一つ設置すると建物の中に取り込まれ姿を消す。
壁の前で開閉のリモコンを押すとその場所が扉になる。
つまりそれ一つであらゆる場所が扉になるのだ。

ある日うっかり部屋の真ん中でリモコンを押してしまい、私のお腹が開いた。




「その32」の画像は、ヴァッキーノ さんのブログ「小説 幸福捜査官」に登場する「レストラン MUSE」の看板をイメージして作りました。
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うーん、なんだかこの2~3日、なーんもやる気が起きないんですよねー
何もかもが面倒くさい。
小説書くのも辛気臭い。
こんな時は、ツイッター小説を書くと、グンと回復したのがこれまでの僕でした。
しかし、今は日常的にそれを書いているわけで。
どうすりゃいいんだ?
とりあえず、早めに寝ます。

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by marinegumi | 2011-06-05 22:16 | ツィッター小説 | Comments(9)
その28
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扉が開いた。
今度はどこへ通じていると思う?
目の前の扉はいろんな場所に開かれる。
それは森の中だったり、高原や砂浜、街の中だったりする。
それは僕が想像した通りの場所になる。
今その扉は深海に通じている。

そう思った瞬間、扉は壊れ海水が襲って来た。
水圧と言うものを僕はまだ知らなかったんだ。




その29
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扉が開いた。
お通夜も終わりの時間にやって来たのは母親をこんな目に合わせたあいつだ。
私だけが知っている。
あいつは挨拶を済ませ母親の棺の横に立った。
「顔はきれいです。見てやって下さい」と兄が言う。
小窓の扉を開けた時、あいつは悲鳴を上げて倒れた。

私は母の顔に般若の面を被せておいたのだ。




その30
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扉が開いた。驚いてすぐに閉めた。
その中に巨大な女の人の顔が見えたんだ。
気のせいだと思う事にした。
ここはリフォームの展示場だ。色んな扉の見本もある。
玄関扉のカタログをパラパラとめくっているとさっきの扉と同じ扉があった。
それがゆっくりと開いた。
女の人が顔を出し、私を見て目を丸くした。




「その29」は上原美優ちゃんが亡くなった時に、ニュースを見たり、それに関するツイートを悲しい気持ちで見ていると出来てしまったお話です。

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by marinegumi | 2011-06-01 20:14 | ツィッター小説 | Comments(12)
その25
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扉が開いた。
私は振り返らず机に向かっている。
またお母さんが私を驚かそうとして、そ~っと入って来たんだ。
気がつかない振りをして「わっ!」と言われても全然驚いてやるもんか。
ほら、今ちょっと床がミシッと鳴ったよ。

その時、窓の外に買い物帰りのお母さんが見えた。
私は動けず何も出来なかった。




その26
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扉が開いた。
博士はタイムマシンから出ようとした時、体が半分出たまま自動扉が閉じ始め、それに挟まれてしまった。
タイムマシンが元の時代に帰るためのエネルギーが必要最小限になると同時に、自動帰還のプログラムが起動するように作られていたためだった。

帰って来たのは体が半分老人の博士だった。




その27
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扉が開いた。
そこには死んだはずの兄が立っていた。
彼は雨にぬれて歩いて来たようで、体中すっかりずぶぬれで足元は泥だらけだった。
「お兄さん?お兄さんよね!」
美加に近づくと、彼はその首に両手をかけた。
じわじわと力を込めて行く。

洗濯機の扉が開き、美加の空想は中断した。
「さ、干さなくちゃ」




「その26」は合成アンド修正した画像が怖すぎたので画質を落としたり、コントラストを落としたり色を着けたりして怖さを軽減しようとしましたが、まだまだ怖いですね。
完全にオチをばらしていますし。
別の画像に差し替えるかもしれません(差し替えました。ぐっと暗くしましたよ)

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by marinegumi | 2011-06-01 00:22 | ツィッター小説 | Comments(8)