まりん組・図書係 marinegumi.exblog.jp

海野久実が掌編小説やら短編小説を書いています。タイトルの後に原稿用紙換算の(枚数)があるのが小説です。


by marinegumi
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<   2012年 07月 ( 5 )   > この月の画像一覧

目の中の海  [ 詩 ]

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  僕の目の中には海がある
  僕の眼の水晶体は海の色だ
  君と一緒に見たあの青い海

  君が戻って来ないとわかった日
  青かった海が真っ暗になるまで
  僕はずっと待ち続けていた
  それから僕は海が嫌いになった

  僕はもう海を見たくなかった
  二度と海へは行かないと誓った
  でも気がつくと海が目の中にあった
  僕の目はすっかり青い海だった



     僕の目の中には海がある
     僕の眼の水晶体は海の色だ
     君がそこにいるはずの青い海

     君はいつでも僕のそばにいる
     目の中の丸ごとの海と一緒に
     そう思い目を閉じれば海が広がる
     たくさんの命と共に君がいる

     僕の目の中の海が荒れる時
     僕はたくさん涙を流す
     あの日の君を思い出しながら
     あの日の声を思い出しながら





暑ーい!
体がだるーい。
「まりん組・黒板係」で絵を描きかけたけど、めんどくさくなってやめました。
絵を描くのはやっぱり根気が要りますね。
そんで、適当に写真を合成してみました。

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by marinegumi | 2012-07-20 21:58 | | Comments(6)

ガス灯  [ 詩 ]

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暗く冷たい街角に
小さなあかりを灯して歩く
そんな仕事が出来たらいいと
黄昏時のガス灯に
小さな炎を灯して歩く

  暗く冷たい誰かの胸に
  小さな言葉を投げかける
  そんな仕事が出来たらいいと
  暗く沈んだあの子の目にも
  小さな灯りが灯るよう

    暗く冷たい街角に
    そう思いながら立っている
    私の心も冷たく暗い
    小さな灯りを一つだけ
    私が灯せますように





さてさて、そう言うわけで(どういうわけ?)
いよいよ仕事が忙しくなってきました。
毎日汗だくで仕事をこなしています。
当然ぐったり疲れて帰ってくるわけで、そろそろブログの更新、コメントなどが億劫になってくる季節なわけですねー
顔を見せる頻度がぐんと下がると思いますが、よろしくお願いします。
本人はいたって元気に仕事をしておりますので。

そう言うわけで、このくそ暑い季節になると恋しくなる「冬」を感じさせる詩と、合成した画像をアップしてみました。
少女の写真はフリーの素材。ガス灯の写真は著作権のある(笑)写真のごく一部をトリミング。雪は手書きです。

それではみなさんもお体には十分気を付けて夏を乗り切ってください。
まあ、そうは言っても更新出来る時には更新しますので、よろしく。

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by marinegumi | 2012-07-15 23:36 | | Comments(6)

顔 (8枚)

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朝、顔を洗い、鏡を見ながら歯を磨いている時にふと違和感を感じた。
「私って、こんな顔だったのかしら」
切れ長の目。ふっくらとした唇。鼻梁はまっすぐですっきりしている。左目の下に小さなほくろ。
ふだん長時間見ている顔はメイクをした後の顔なんだなと、改めて思った。
朝は忙しく、起きるなり手早く化粧をして出かけてしまうし、夜は夜で風呂場でメイクを落とすとすぐに寝てしまう。ノーメイクの自分の顔をしげしげと見ると言う事があまりなかったと言えばその通りだ。
気が付くと、歯ブラシを咥えたままブラッシングも忘れて自分の顔を見つめていた。
ブラッシングを再開し、しばらくするとまたその手が止まる。
自分の顔に感じている違和感は、「自分の顔が自分ではないような気がする」と言うのとは少し違っていて、「この顔はどこかで見覚えがある」そんな感じだった。
毎日見ている顔だから見覚えがあって当たり前なのだけれど、「当り前」で片づけられない何かがあった。
早く着替えて、早くメイクして、早く食事をしなくては…
そう心の別の所ではせわしなく思ってはいたけれど鏡から目が離せず、どんどん時間が過ぎて行った。
これではいけないと無理やり視線を鏡からひきはがした。
まともに鏡を見ずに簡単にメイクを済ませ、あわてて着替えると空腹のままアパートの部屋を飛び出した。
鉄製の階段で靴がわずかに滑り、一瞬ひやっとする。昨日の雨で濡れて滑りやすくなっていた。

通勤の電車の窓ガラスに映る自分の顔は確かに私の顔だった。

会社が終わるまでに、幾度か鏡やガラスに映る自分の顔を見たけれど、今朝感じたような違和感は全くなかった。それはそうだと思った。違和感を感じたのはノーメイクのわたしの顔だから。そうは思ってもやはり一日中自分の顔が気になっていた。
帰り道。
おんぼろアパートまでは電車を降りてから15分ほど歩く。
その道すがら。ふと民家の塀に貼ってあるポスターに目が行った。
「探しています」
そう書かれた大きな文字の下に女性の写真。
訳のわからない胸騒ぎが起きる。写真の下には名前と年齢や身体の特徴と連絡先の電話番号。
近寄って写真を見る。
初めは誰かの悪戯だと思った。誰かが自分の写真をこんなポスターの上に張り付けているのだと思ってはがそうとしたけれど、それはちゃんと印刷されたものだった。
もう一度よく確認するために見直した。
切れ長の目。ふっくらとした唇。鼻梁はまっすぐですっきりしている。左目の下に小さなほくろ。
「なあーんだ。全然似てないじゃん」
何でさっきはこの似ても似つかない人の写真を自分だと思ってしまったのか、解らなかった。

朝、顔を洗い、鏡を見ながら歯を磨いている時にふと違和感を感じた。
「私って、こんな顔だったのかしら」
丸く大きなうるんだような目。薄くてルージュなしでも赤い唇。鼻は丸く小さく愛らしい。唇の右上に小さなほくろ。
ふだん長時間見ている顔はメイクをした後の顔なんだなと、改めて思った。
前にもこんな変な感じを自分の顔に持った事があるような気もしたが思い出せなかった。
マンションの部屋を出てエレベーターで最上階から一気に1階まで降りる。
出口には「プレステージ2001」と書かれたプレート。
足早に歩きながら、ビルの壁に貼られたポスターがふと気になる。
「特別指名手配犯」の文字の下に女性の写真。
心臓がドクンと大きく打った。
近くによってじっくりとその犯人の写真を見た。
丸く大きなうるんだような目。薄くてルージュなしでも赤い唇。鼻は丸く小さく愛らしい。唇の右上に小さなほくろ。
「なあーんだ。全然似てないじゃん」
何でさっきはこの似ても似つかない人の写真を自分だと思ってしまったのか、解らなかった。
そしてこんな愛らしい顔をした人がなぜ指名手配されているんだろうと思った。
ふと、足音に振り返ると自分が出てきたばかりのマンションに警官が5~6人と刑事らしい人が3人入って行くのが見えた。
マンションの前にはパトカーが数台停車していた。

店長を務めるヘアーサロンでの昼休みに、テレビのニュースを見た。
「指名手配犯が潜伏先から逃亡」という文字を背景にしてアナウンサーがしゃべっている。
「共犯者の自供から判明したマンションに警察が踏み込んだ時には、家財道具はそのままで逃走した後でした」
その映像に映っているマンションには何となく見覚えがあった。

朝、顔を洗い、鏡を見ながら歯を磨いている時にふと違和感を感じた。
「私って、こんな顔だったのかしら」
黒目がちの少し垂れた大きな目。いわゆるおちょぼ口。鼻は少し大きめだけれど、それがエキゾチックな印象だ。ほとんど目立ったほくろのない肌。
ふだん長時間見ている顔はメイクをした後の顔なんだなと、改めて思った。ノーメイクの自分の顔をしげしげと見ると言う事があまりなかったと言えばその通りなのだ。
早く着替えて、早くメイクして、早く食事をしなくては…
そう心の別の所ではせわしなく思ってはいたけれど鏡から目が離せず、どんどん時間が過ぎて行った。
これではいけないと無理やり視線を鏡からひきはがした。
手早くメイクを済ませ、あわてて着替えると空腹のまま家を飛び出した。
「おかあさーん。行ってきます」
外へ出ると見知らぬ街だった。
一瞬自分がどこにいるのか分からなかった。そして自分が誰なのかさえ。
ふと、めまいに襲われてよろよろと後ろの塀にもたれる。しばらく目を閉じ、またゆっくりと開けた。
横を見ると家の門柱に表札がかかっている。
「志水…」
と、声に出して読んでみると何の疑問も不安もなくなっていた。そう、私は志水香織。生れてからずっと暮らしてきた家と、見慣れた街並みがあった。
私は最初はゆっくりと、次第に足早にいつもの駅へと向かった。



おわり



こういうことってあるんですねー、小説を書きかけて、そのまま忘れていたなんてこと。
ふと、「顔」と言うタイトルの付いたファイルがあるのを発見。
読んでみるとほとんど完成している小説で、確かに書いた覚えはあるもののブログにアップしたかどうか定かではない(笑)
一度ブログの小説のタイトルを確かめて、完成させてアップしております。
記憶のあいまいさですねー
この小説のテーマがまさにそれで、ここまで行っちゃうともう、この世界がわけわからん状態ですが。

そうだ!思い出した(笑)
そう言えばこの作品は、りんさんのWANTEDのコメント欄に書いたコントを元にして書いたものだったんですよ。
それもすっかり忘れてました。
コメント欄の作品はきっちりオチのある作品ですが、これはもう全然別の作品になっていますね。

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by marinegumi | 2012-07-11 18:13 | 掌編小説(新作) | Comments(6)

月のウサギ (1枚)

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ウサギになった夢を見ていた。
それも月に住んでいるウサギだ。
ぴょーん、ぴょーんと軽くジャンプするだけで、低重力の月では意外なほど高く跳ねる事が出来る。
ぴょーん、ぴょーん
高く跳ぶと遠くまで見渡せてとても気持ちがいい。

目が覚めるとベッドの上だ。
窓の外には青空と木々の緑が広がっている。
そうか俺は地球に帰って来てたんだな。
起き上がろうとしたが起き上がれなかった。
そしていやな事を思い出していた。
ドアが開いて人が入って来る。
「さあ、今日からは地獄の日々が続くことになりますよー」
筋肉隆々のトレーナーだ。
「なんだって月面基地勤務の間に、筋力トレーニングをしなかったんですか?」
おれは筋肉の全く付いていない自分の腕を少し持ち上げた。
数秒しか耐えられなかった。



おわり



短い物だったり、手書きブログの詩だったり、そんなものだと仕事が忙しくても書くのはおっくうではないですね。
夏はこれで乗り切りますか。

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by marinegumi | 2012-07-07 00:14 | 掌編小説(新作) | Comments(8)
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「これは密室殺人事件です!」
「で?害者は?」
「ヒヨコです。この写真をごらんください」
「これはひどい。ぐちゃぐちゃのぬるぬるではないか」
「それは死因を調べるために解剖した後の状態ですが、たまごのカラの中で、生まれる前に殺されていたようです」
「犯人の目星はついているのか?」
「母親のニワトリが怪しいとにらんでいまして、署で事情を聞いています」
「ふむ。そのニワトリは帰してやりなさい。犯人ではない」
「え?」
「鑑識ではだめだ、大学の生物学の先生にその死体を見てもらうんだな。恐らくそれは無精卵だったんだ」
「あのう…それが」
「どうした?」
「鑑識で調べた後に、鑑識主任がご飯にかけて食べてしまったそうです。それであなたに伝えてほしい事があると」
「なんだ?」
「おいしかった、と」



おわり



テレビドラマ「鍵のかかった部屋」は面白かったですね。
それは無理だろー、と言うトリックも有りましたが、全てが密室物と言う所と、大野君のキャラクターが良かったですね。
テレビドラマはほとんど見ないのですが、これは特別。

それで、なんか密室物を書いてみたくなりまして、それもツイッターで出来ないかとずっと考えてたんです。
無理でした(笑)
この作品をどんどん短くして行っても倍の280文字までにしかできませんでしたので、こちらでアップする事にしました。

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by marinegumi | 2012-07-04 12:28 | 掌編小説(新作) | Comments(4)