ガラケー (1枚半)

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電話が鳴っている。
それは何度も何度も数限りなく聞いた懐かしい携帯電話の音だった。
それは僕が初めて持ったガラケーの音。
もうすっかり忘れていた単純なメール着信の音色。
少しくぐもったその音は、学生時代によく使っていた机の引き出しから聞こえているのだ。
ごちゃごちゃとガラクタの入った奥の方でそれは声を上げていた。
そしてすっかり埃にまみれていた。
もうあれから何台も買い換えて、今は最新式のスマホを持っている。
それと比べて、傷だらけで、埃だらけで、なんてみじめなんだろう。
画面を開くと薄暗い光に、懐かしい名前が浮かび上がる。
あの日、君に送ったメールの返事だった。
君が車に撥ねられて道路に横たわっていたちょうどその時間に、何も知らずに送ったメール。
「今から遊びに行ってもいい?」
決して返事の来るはずのなかったメール。
今頃なのかい?
携帯はとっくに電池が切れているはずなのに。
今頃返事をくれたの?
「わたしの方からそっちへ行くよ」



おわり




ひさびさの登校。
じゃないや。
ひさびさの投稿ですね。
なんだかまあ、登校拒否してた小学生みたいな気もしますけれど(笑)
二週間に一回、あるところに作品を送っているのですが、毎回それだけで手一杯な感じです。
今回は割と早めに作品が出来たので、少々気持ちに余裕があって、短いのを書いてみました。

新投稿画面で投稿すると、レイアウトが思うようにならないので、一度削除して旧画面で投稿しなおしました。

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by marinegumi | 2017-11-03 17:21 | 掌編小説(新作) | Comments(0)