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『チャチャヤング・ショートショート・マガジン第9号』が出ました

僕が本名で参加している『チャチャヤング・ショートショート・マガジン』も第9号が出ました。
別冊も入れて通巻で12冊目になります。
今回は眉村卓先生の追悼号になっています。
ぜひ一人でも多くの方に読んでいただきたいと思います。

『チャチャヤング・ショートショート・マガジン第9号』が出ました_a0152009_23183889.jpg

紙の本が欲しいと言われる方は、こちらが販売ページになっています。
キンドル版も販売されますのでよろしくお願いします。

今回僕はショートショート二編と短編を一篇書いています。
十一人の寄稿者の眉村先生への追悼文も興味深いエピソードでいっぱい。
全222ページで読み応え十分ですよ。

# by marinegumi | 2020-02-10 23:30 | | Comments(0)

グレープの「朝刊」の誤解



目覚ましの代わりにヤフーの「音声アシスタント」を使っています。
これは音楽をアラーム音の代わりに使うことが出来るんですね。
それにその日の天候によって、それぞれ違う曲を設定できるんです。
そこで、僕は晴れの日はグレープの「朝刊」、雨の日は小室等の「雨が空から降れば」を設定しています。
曇りの日はバンプオブチキンの「レム」だったかな。

そこでですね、改めてグレープの「朝刊」をよく聞くようになったわけですが、はたと気が付いたのですね。
歌詞の意味を微妙に誤解していたことに。

♬どうでもいいけどトーストが焦げてるからね♪

という部分ですが、これは奥さんが新聞に夢中になってて、トースター(またはオーブントースター)の中に入っている食パンが焦げて煙を上げている場面を想像していたのです。
そう、もう何十年もね。
ところが最近、目覚ましでよく聞くようになって、気が付いたんですよね。
これって、奥さんがお皿に乗せてくれたトーストが焦げていたという事じゃないんだろうかと。
歌詞の前後をよく聞くとそれが自然なような気がしています。
もう一カ所。

♪新しいエプロンも可愛いけどね またあわてて焦げを作るんだろ♬

これを僕はずっと奥さんがエプロンに焼け焦げを作るという事だとばかり思っていました。
ガスコンロの火とかで、エプロンを焦がす?
危険じゃん。
これもまた最近じっくり聞いているうちに、この焦げと言うのはトーストの事なんだと理解したんです。
歌詞の前後を考えるとそうとしか思えませんね。

まあ、歌の歌詞と言うのは短いフレーズで多くのことを伝えようとするので、こういう誤解が生まれやすいとは言えると思います。
ちゃんちゃん。



# by marinegumi | 2019-10-16 15:30 | わたくし事 | Comments(2)

「ショートショートの宝箱Ⅲ」サイン色紙

下の記事には深田亨さん撮影の、書店に置いてもらう用のサイン色紙の写真を紹介しましたが、その後、江坂遊先生が撮影してくださった写真を送っていただきました。
紹介いたします。

「ショートショートの宝箱Ⅲ」サイン色紙_a0152009_23223315.jpg


「ショートショートの宝箱Ⅲ」サイン色紙_a0152009_23225937.jpg


構図は一緒ですが、手描きですので、それぞれ微妙に違っています。
いや、違ってしまったのではなくて、同じ絵を何枚も描くので飽きが来ないようにあえて色を替えて描いてるわけです。
発売になってから、大きな書店さんを回って置いてもらうようにお願いして回るという事で、発売当日には間に合っていないかも知れませんね。
実際に書店に並んでいる所をわざわざ見に行けないので、見かけた方は写真に撮ってツイッターにでも上げてくださいませ。
よろしく~


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# by marinegumi | 2019-10-11 23:32 | 写真や お絵かき | Comments(2)

光文社文庫『ショートショートの宝箱Ⅲ』が発売されました。

光文社文庫『ショートショートの宝箱Ⅲ』が発売されました。_a0152009_2352428.jpg


光文社文庫『ショートショートの宝箱Ⅲ』が発売されました。
今回も僕の作品が掲載されています。
毎回素晴らしい作家の方々と名前が並んでいるのを見ると、感無量ですね。

光文社文庫『ショートショートの宝箱Ⅲ』が発売されました。_a0152009_23542313.jpg


ショートショートの宝箱Ⅰ・「ぼくにはかわいい妹がいた」
ショートショートの宝箱Ⅱ「あの日の切符」
ショートショートの宝箱Ⅲ「お話のなる木」
それぞれ掲載されていますので、良ければ読んでやってください。

今回の「お話のなる木」は文芸部の会長を務める高校生の主人公が、かりんとうの好きな魔女からお話のなる木を買うというストーリーです。
そのお話のなる木に助けられて小説家になった主人公は、仕事が忙しくなり、つい魔女の忠告を無視してしまうのでした。

今回は発売に先立って関西在住の「ショートショートの宝箱Ⅲ」の関西在住の作家5人が集まって、書店の店頭に飾っていただくようにサイン色紙を作りました。

〈写真は深田亨さん〉
光文社文庫『ショートショートの宝箱Ⅲ』が発売されました。_a0152009_0121522.jpg


光文社文庫『ショートショートの宝箱Ⅲ』が発売されました。_a0152009_0131068.jpg

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光文社文庫『ショートショートの宝箱Ⅲ』が発売されました。_a0152009_012331.jpg


驚いている女の子は僕が描いています。
印刷ではありませんよ。
ぜんぶで何枚描いたかなあ。15枚ぐらい?
猫の宝箱は江坂遊先生です。
あとの参加者は、深田亨さん、ピーターモリソンさん、井上史さんです。
この色紙を関東在住の作家さんへ郵送して追加でサインをしていただいて書店へ持って行ってもらいます。

今回もたくさん売れるといいですね。
みなさんもぜひお手元に一冊。

あ~、しまった~、フライングでした。
10月10日に発売なので、それに合わせて予約投稿するつもりが、「予約投稿」にチェックが入っていませんでした。
改めて予約投稿ですので、もうご覧になった方がいるかもしれません。

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# by marinegumi | 2019-10-10 09:00 | わたくし事 | Comments(0)

Web光文社文庫 Ymeba!更新されました

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Web光文社 Ymeba! が更新され、「シヨートショートの宝箱」のコーナーに僕の作品が掲載されています。

Web光文社文庫 Ymeba!更新されました_a0152009_22584943.jpg


「歌の中から来た少女」という作品です。
このコーナーでは4本目の作品になります。
読んでいただけると嬉しく思います。



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# by marinegumi | 2019-07-25 23:06 | わたくし事 | Comments(0)

ショートショートの宝箱Ⅱが発売されます。

光文社文庫から『ショートショートの宝箱Ⅱ』が4月11日から発売されます。
今回も僕の作品を掲載していただいています。

ショートショートの宝箱Ⅱが発売されます。_a0152009_10215657.jpg

発売にあたって、プレゼント企画がありますね。
概刊の『ショートショートの宝箱』の作品の中から面白かったもののタイトルを書いて、「#ショートショートの宝箱」のタグを付けてツイートすれば、この新刊が当たるかもしれません。
詳細はこちら



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# by marinegumi | 2019-03-30 10:24 | | Comments(0)

やけ酒 (2枚)

やけ酒 (2枚)_a0152009_1643425.jpg

今日も疲れ切って家に帰って来た。
離婚をしてからというもの、金持ちの妻の実家からの援助もなくなり、家のローンの返済だけのために働いているような毎日だった。
家の中は真っ暗だ。
リビングの照明をつけると、薄暗い隣の和室から何となく酒の匂いが漂ってきた。
よく見るとそこにはみすぼらしい痩せ衰えた老人が横たわっていたのだ。
そいつの周りには冷蔵庫にあった焼酎の空きビンとビールの空き缶が転がっている。
「なんだお前は? 泥棒か!?」
そう言っては見たけれど、とても泥棒には見えなかった。
着ているのはボロボロになった着物で、竹の根っこみたいな杖がそばに立てかけてある。
「わしは、び、び、貧乏神だよ」とそいつはろれつの回らない口調で言った。
「なるほど」と、俺はすぐに納得していた。
いかにも貧乏神らしく見えたからだ。
「そうか。それで先月、嫁さんが出て行って金づるがなくなったり、前の会社を首になってアルバイトをする羽目になったんだな。きのうなんか財布を落としたぞ。こんな所に腰を落ち着けてもらっちゃ困るんだ。出て行ってくれよ!」
「そ、そう冷たい事を言うんじゃないよ。もう何十年もここにいるんだからさ」
「え? どういう事だ。ついてない出来事が起き出したのは先月からだぞ」
「そうさな。先月だよな。ここでずっと一緒に暮らして来た幸運の女神に出て行かれてしまったのは。喧嘩をしてのう」
「け、喧嘩?」
「ずうっと考えとったら、だんだん嫌気がさして、やけ酒を飲んでたところじゃ」




おわり



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# by marinegumi | 2019-01-27 16:44 | 掌編小説(新作) | Comments(8)

Web光文社文庫「Yomeba!」のショートショートの宝箱が更新されました

Web光文社文庫「Yomeba!」のショートショートの宝箱が更新されました_a0152009_1011751.jpg

ショートショートの宝箱に僕の作品竹の秋が掲載されています。
早くも3本目になりますね。
よければ読んでやってください。

この「Yomeba!」ではショートショートの募集もしています。こちら
第6回目の募集のテーマは「図書館」です。


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# by marinegumi | 2018-12-15 10:26 | わたくし事 | Comments(2)

プレゼントは靴下に(4枚)

プレゼントは靴下に(4枚)_a0152009_23271147.jpg

クリスマスの朝。
いつもと違って目覚ましが鳴るよりも早く目が覚めた。
そりゃそうだろ。
サンタさんからのプレゼントがなんなのか、昨日の晩はそれが楽しみで、わくわくして、なかなか眠れなかったぐらいだったんだからさ。

起き上がってベッドから降りて、プレゼントがあるはずの枕元を見た。
でも、そこには何もなかったんだ。
「え? どゆこと?」
一瞬何も考えられなくって、やっと思いついたのはクリスマスの日を間違えてるんじゃないかと言う事だった。
そう、ぼくのかん違いで、今日はまだクリスマスイブだったりしたりして。
いやいや、だって昨日の夜はみんなでごちそうを食べたし、クリスマスケーキは二切れペロリさ。
お母さんやお父さんまで間違えるはずないもんな。

よく見ると、枕元の壁に下げてあったはずの靴下がなくなっていた。
それはぼくが昨日寝る前に自分でぶら下げたので、間違いなくそこにあったはずだ。
大きなプレゼントでも入るように、なるべく大きくてよく伸びる靴下をわざわざ買ってきたやつなんだからさ。
プレゼントがないだけじゃなく、その靴下までなくなってるなんてサイアクっていうやつだ。
誰かに盗られたんだろうか?
まさかドロボー?
サンタさんが来て、ちゃんとプレゼントを入れてくれたのにそれをまたドロボーがやって来て持って行っちゃったのか?
あんまりのショックで、ガックリ来て、ため息をつきながらカーテンを開けた。
何だか窓の外がぼんやり見えている。
いつものぼくの家の庭が、霧がかかったように見えているんだ。
下へ降りて玄関のドアを開けようとしたけれど、なんか変。
ドアを押すと向こうから押し返される感じなんだよな。
何か柔らかい物が外から押さえているみたいだ。
開いたドアのすき間からのぞいてみると何かがそこにあった。
手で押してみるとなんだか目の粗い布のようなものがそこにあるんだ。
わけが分からなかった。
ちょっと考えて、引き出しからハサミを持って来てそれをチョキチョキと切り開いてやった。
外へ出てみてびっくり。
めちゃくちゃ大きく伸び切った靴下が、ぼくの家にすっぽりとかぶさっていたんだ。
その靴下の柄を見ると、ぼくが買ってきたものに間違いなかった。
そしてその靴下の中の家は、ま新しいピカピカの新築の家だったんだ。
あんな小さな靴下がよくもこれだけ伸びたもんだと思ったけれど、いやいやそれよりも新しい家が今年のプレゼントだったと言う事がびっくりだよね。
まあ、プレゼントは靴下の中に入っていたんじゃなくて靴下がかぶせてあったわけだけどさ。
家の中に戻ってみた。
何で気がつかなかったのかと思うぐらい家の中も新しくなっていた。
家具も窓枠も、カーテンも、天井も照明もみんな真新しくて輝いていた。
僕が寝ていたベッドも布団もクッションもみんな新しくなっていた。
「ぼうや。どうしたの?」
お母さんが部屋に入って来た。
「今年のプレゼントは何だったんだ?」
と、お母さんの後ろから入って来たお父さんが言った。
そう言うお父さんもお母さんも、何となく前と違っているのはどうしてだろうか。
着ている服も新しくて立派だし、いやいやそれよりもその顔だった。
お母さんは前より絶対にきれいになっている。
ぼくのお母さんに間違いはないんだけれど、だいぶ若くてきれいで、そう、なんだか上品なんだ。
お父さんも、服もそうだけど、すごいイケメンになっている気がする。
お父さんに間違いはないんだけれどなんだか新しくなったような感じなんだ。
え? 
まさか?
新しい家と一緒に、新しいお父さんとお母さんもクリスマスプレゼントってわけ?
ま、まじでか~?

ぼくは恐る恐る、壁にかかっている鏡に映る自分を見た。




おわり




毎年恒例の「もぐらとはるのクリスマスパーティー」用に書いた作品です。
いやいや、招待状が届くとどうしても書いてしまうんですよね。
困ったものです。
いやいや、毎年思いきり楽しんで書いていますよ(ゲホゲホ)
書きたくて書きたくて待ち遠しいほどなんです。
いやほんと。

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# by marinegumi | 2018-12-01 23:31 | 掌編小説(新作) | Comments(2)

『ショートショートの宝箱』が更新されました。

『ショートショートの宝箱』が更新されました。_a0152009_2115240.jpg

『Web光文社文庫』が6月にリニューアルされて『Web光文社文庫  Yomeba!』になっていますが、ショートショートのコーナー「ショートショートスタジアム」も名前が変更されて「ショートショートの宝箱」になり、僕の作品も2本目が掲載されています。

1本目は「街角の落とし物」で、今回の2本目は「お話のなる木」です。
皆さんぜひ読んでくださいね。
また、『Yomeba!』ではショートショートの募集もしていますので、応募してみようと思う方は是非どうぞ。



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# by marinegumi | 2018-11-01 21:34 | わたくし事 | Comments(2)

愛がほしい (1枚半)

愛がほしい (1枚半)_a0152009_22405357.jpg

幼なじみってあんまり言いたくないんだよね、あいつのこと。
小さな頃から近所に住んでいてさ、時々いっしょに遊んだぐらいなんだけどさ。
小学校からずっと同じ学校だったわ。
中学、高校と何の因果かクラスまで同じ。
当然のようになれなれしくするあいつを、適当にあしらって来たのね。
ところが、社会人になってからまで、何と、何と! 同じ会社に入る事になってしまったんだ。
こうなるともう、幼なじみって言うよりも腐れ縁だね。

その彼から告白された。
私には全然その気がなかったので、即、「ごめんなさい」
だって、見るからにダサくて、さえない男の代表って感じに成長しちゃってたんだよね彼。
でもなかなかあきらめないの。

ある日のこと。
「君の愛がほしい」
なーんてあいつが言うので冗談半分……いや冗談全部でやった事なんだ。
何も入っていない可愛い箱を、きれいな包装紙で包み、リボンをかけてさ。
「はい。私の愛よ」と言ってそれを渡したんだ。
あいつは包みを解いて中を確かめたのに、失望するどころか大喜びしたんだ。
「大事にするよ」ってさ、アホかいな。

でもでも、その日から何だかあいつの事が気になって仕方ないんだよね。
だんだんあいつに魅かれて行く自分がいる。
ひょっとして私、間違って本当の愛を入れちゃったとか? 
そ、そんな~。



おわり



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# by marinegumi | 2018-09-05 22:43 | 掌編小説(新作) | Comments(8)

再会 (2枚)

再会 (2枚)_a0152009_21464280.jpg

わたしは大学二年の時に病気になってしまった。
治療法のない伝染性の奇病だと言われ、山奥の病院の一室に隔離されてしまった。
数か月過ぎたけれど、親も兄弟も面会に来てくれなかった。
たぶん来てくれてはいても、会うことは出来ないと断られているのかも知れない。
そうとでも思わなければ自分がみじめだった。
それほどわたしの病気は怖い病気なんだろうか。
ただベッドの上で日々を消化していくだけの生活だった。
大学の友だちの顔が次々に思い浮かんだ。
その中にさよならさえ言えなかった恋人の健二の顔もあった。

病院では時間の流れるのがもどかしいほど遅かった。
そう、一日は気の遠くなるほど遅く過ぎ、それなのに十数年があっという間に過ぎていた。
それは色彩の無い希望のかけらもない日々だった。

ある日、病室のカーテンが明るい色に替えられた。
汚れていた窓はきれいに磨かれ、それだけで景色が明るく見えた。
いつも不愛想だった看護師さんが笑顔で入って来て言った。
「今日から新しい先生があなたの担当ですよ」
その後ろからなつかしい声が聞こえた。
「あれから医大に入り直して猛勉強したんだぜ」
それは恋人の健二だった。
「きみの病気を治すためにさ」




おわり




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# by marinegumi | 2018-06-04 21:45 | 掌編小説(新作) | Comments(4)

「ショートショートスタジアム」作品 6本目です。

Web光文社文庫の「ショートショートスタジアム」が4月27日に更新されました。
僕の作品が掲載されています。
「かくれていたのは誰?」と言う6枚半の作品です。
またお暇な時に読んでくださいね。
同時掲載は小狐裕介さんの「缶の子」と言う作品です。
「ショートショートスタジアム」作品 6本目です。_a0152009_10322194.jpg

次々掲載していただいて、これで6本目になりました。


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# by marinegumi | 2018-04-29 10:40 | わたくし事 | Comments(0)

丸い小さな空~空見の日~

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今日はブログのお友達、もぐらさんの提唱する「空見の日」です。
全国の、全世界の人々が一緒に空を見上げようと言う、ただそれだけの日…なのだと思います(笑)

上の写真は先ほど撮影したわが町の空です。
程よく雲が浮いていて、雲一つない快晴よりはこんな空が好きです。

それでは空に関するお話を一つ。



丸い小さな空 (2枚)


丸い小さな空~空見の日~_a0152009_16175719.jpg

ボクは毎日空を見上げている。
それは丸く切り取られたちいさな青い空だ。
そう。
その小さな丸い空はいつも青空だった。
たまに小さな雲が通り過ぎる事もあるけれど、だいたいいつも青空で、夕方にはオレンジ色に染まり、夜には星が輝く。
ボクは深い深い穴の底からその小さな空を見上げている。
毎日毎日、数えきれない長い日々。
あきちゃうこともなく、あこがれに似た気持ちで見上げている。

ある日ボクはあの空がある穴の「外」に行ってみたくなった。
そう、たぶんボクはそんな希望を持ってはいけなかったのかもしれない。
穴の外の世界の事を考え始めた頃から空に雲が増え、白い雲が灰色に変わり、やがてたくさんの水が落ちて来はじめた。
それはきっと雨と言う物らしかったけれど、ボクは初めてそれを見たのだ。

丸い小さな空はずっと灰色で日増しに雨は強くなっていった。
上を見上げているのも、目を開けているのもつらいほどたくさんの雨が降ってくる。
そしてボクがいる穴の底の水がどんどん増え、ボクの体も上に上にと浮き上がって行くのだ。
丸い小さな灰色の空がどんどん大きくなっていく。
いや、ボクがどんどん穴の上の方、「外」に近づいているのだ。
もう少しで外に出られそうだ。
このまま雨が降り続き、もしもボクが穴の「外」に出られたとして、ボクはそこで生きて行けるのだろうか。
そこは小さなお魚のボクが生きて行ける世界なんだろうか。



おわり


大阪府枚方市津田山手2丁目に空見の丘公園というのがあるそうですね。
いつ出来たんでしょうか。
今まで毎年「空見の日」のブログ記事を探すのに、「空見の日」で検索していたのですが、見なかったような気がするのですが。
そうだ。
来年の空見の日にはこの「空見の丘公園」にみんな集まると言うのはどうでしょう。
きっと誰も来ないでしょうね(笑)

もぐらさんの「空見の日」関連の記事一覧はこちらです。

「ゆっくり生きる」のはるさんの記事はこちら。空見の日です

「りんのショートストーリー」のりんさんの記事はこちら。ケンカのち、青空


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# by marinegumi | 2018-03-23 16:21 | 掌編小説(新作) | Comments(2)

図書館・春の雨 (3枚)

図書館・春の雨 (3枚)_a0152009_18414693.jpg

春の雨の降る道を歩いてきた。
公園の芝生を横切ってレンガ造りの図書館の前。
ドアを開き、廊下を歩き、たくさんの本棚の前に立つと、もう雨の音は聞こえない。
ただでさえ優しく静かに降る春の雨だから。
図書館はしんと静まりかえり、外からの音も何も聞こえない。
壁に架かっている大きな時計さえ、その秒針は音もなく回り続けている。

時々、君が本のページをめくる音だけが聞こえる。
君がいつも読んでいたのは不思議なお話ばかりだったね。

「指輪物語」
「ライオンと魔女」
「霧の向こうのふしぎな町」
「モモ」
「龍のすむ家」
「だれも知らない小さな国」
「飛ぶ教室」

僕は君に読むのを勧められたけれど、とうとう一冊も読まなかったね。
本なんて嫌いだったんだよ。

またページをめくる音がした。
そのページが巻き起こすわずかな風の記憶がよみがえる。
そう、本を読んでいる君のそばで君の横顔をを見ているのが好きだったんだ。

君がいつも本を読んでいたお気に入りの場所まで来るとテーブルの上には一冊の本。
ページが開かれたまま置きっぱなしになっている。
誰もいないのに、ささやかな音を立てながらそのページがめくられる。

そう、不思議な物語ばかり読んでいた君は、不思議な国の住人になってしまったんだね。
恐くはなかった。
その本を手に取って閉じ、背表紙のタイトルを見た。

 「時の旅人」

君はまだこれを読みかけだったんだろうか。

僕は悲しくなった。
僕が本を嫌いだった本当の理由を君は知らない。
本なんて。
本なんて、君を僕から遠ざけるだけのものでしかなかった。
僕は、君の時間を、僕だけのものにしたかったんだ。

僕はその本を元通り、開いていたページを開いてテーブルの上に置いた。

しばらくすると風もないのにまた次のページがめくられた。



おわり



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# by marinegumi | 2018-03-19 18:43 | 掌編小説(新作) | Comments(0)