試作品 (ツイッター小説) 1~3

その1
a0152009_2345147.jpg

扉が開いた。
それも普通の開き方じゃない。
扉は大きな音と共に部屋の中に倒れて来たのだ。
コートの男が立っていた。
扉に体当たりしたようだ。
「小島!殺人容疑で逮捕する!」
しばしの静寂。

相手は間違ったことに気がついたらしい。
「小島さんはお隣です」
男の後ろのもう一人が男の頭をペシッと叩いた。




その2
a0152009_2238373.jpg

声が聞こえた。
いや、そんな気がした。
僕はいつも誰かを待っている。
誰かがきっと僕に会いに来てくれる。
いつもそう思って暮らしていた。
だから気まぐれに吹く風の音や、誰かが踏んで歩く落ち葉の音が僕を呼ぶ声に聞こえる事がある。
うっかり返事をしてしまった僕は、苦笑いをしてまた耳を澄ますのだ。




その3
a0152009_22383567.jpg

そして一年が過ぎた。
男に余命一年を宣告した医師と、その男の再会の日。
「本当に一年なのか賭けましょうか」と男は言ったのだ。
ドアが開いて笑みを浮かべた男が入って来た。
「私の勝ちですね」

賭けた10万円は受け取らなかった。
「やれやれ、負けず嫌いの兄だったな」帰り道で男は呟く。
双子だった。




「私は電話を待っていた」に続く「書き出しの文章が同じツイッター小説シリーズ第2弾」(ネーミングなげーよ)の書き出しの文章をいろいろ考えています。
「扉が開いた」
「声が聞こえた」
「そして一年が過ぎた」
とりあえず考えた3つで試作品を書きました。
「扉が開いた」は舞台が扉のある場所に限定される?と思いきや、どこでもドアっぽいのもアリですからね。
「声が聞こえた」は舞台は結構自由に設定できそうですね。
でもまあ、ある程度制限があったほうが書きやすいかもしれません。
「そして一年が過ぎた」これは結構難しいお題ですよ。
物語が始まった時点で、ある出来事があってから1年たっているんですね。
その過去にあった事と、これから起きる事を絡ませるのが140文字で出来るのか?
というところです。

この3つに捕われず、まだまだ候補を考えますね。

ランキング参加中
クリックしてね↓
にほんブログ村 小説ブログ 掌編小説へ

人気ブログランキングへ
[PR]

by marinegumi | 2011-04-24 22:40 | ツィッター小説 | Comments(9)

Commented by りんさん at 2011-04-25 19:14 x
試作品なんですか。よく出来てますね。
最初のドアを壊して結局別人って、コントみたいで笑えますね。
それぞれ短い中にドラマがありますね。
これからも読んでみたいです。
Commented by marinegumi at 2011-04-25 22:31
りんさんこんばんは。
新しい書き出しを決めるための試し書きです。

こういうコントっぽいのも結構好きなんですけどね。
僕の本質的なものじゃないのか、あんまり思いつきません。
140文字とは言え、小説を目指しているので、ドラマは重要ですよね。
Commented by y_fstw at 2011-04-27 03:35 x
 新しい挑戦ですね。
 私も同じ出だしで考えてみました。海野さんがこれから出すネタとかぶらないよう、海野さんの話の続きにしてみました。少々長いですが、お許しを──。



 その1の続き。

 扉が開いた。隣の部屋だ!
 刑事たちが慌てて廊下に出ると、裸に黒いパンツ一丁の男の逃げる姿が見えた。
 「待て!お前を殺人容疑で逮捕する!」
 刑事が声をかけると、男がクルッと振り返った。
 「そんなの関係ねぇ!」
 刑事はうなづいた。
 「間違いない。あいつが小島だ」



 その2の続きは。

 その2の話は抽象性が高く、続きを書こうとすると単独の話としても成り立つ物になってしまうので、続きは書きません。

 ──y_fstwがネタを思いつかなかっただけだろw──

 ん?海野さん、何か言いました?声が聞こえた…ような気が。
Commented by y_fstw at 2011-04-27 03:38 x
 その3の続き。

 そして一年が過ぎた。
 男は事故に遭い、病院に運び込まれた。
 薄れゆく意識の中、医師の声が聞こえた。
 「この人は以前私の治療を受けていた患者だ!まだカルテは残っている。とりあえずすぐに輸血を!」
 …待ってくれ…あれは兄だ…双子で似てはいるが、二卵性で血液型──



 どうでしょうか。海野さんの頭の中のアイデアとかぶってしまったらすみません。
 私は海野さんと違って2のような詩的な世界はなかなか作れません。
Commented by ゆっきー at 2011-04-27 05:58 x
はじめまして。いつも楽しく拝見しています。
また時間を見つけて、遊びに来させて頂きますね!
Commented by marinegumi at 2011-04-27 13:32
y_fstwさん今晩は。
コメント小説ありがとうございます。
こういう短くてすぐに書けるものは、書く気を失くしている時のストレッチにいいですよ。

小島よしおだったんですね。
何気なく名前を小島にしただけなのに、そこをつかまれるとは。
なるほどねー

「声が聞こえた」
ちゃんと落ちがついてますね。

二卵性双生児だと似てないんじゃないかと思ったんですが、親子でも瓜二つと言う人がいますからね。
これはここでうずもれさせるにはもったいないアイデアですね。
短編にして、二人が二卵性なのによく似ているという描写を入れたらいいと思います。
ありがとうございました。
Commented by marinegumi at 2011-04-27 13:34
ゆっきーさんおはようございます。
楽しんでいただけていればそれ以上嬉しい事はありません。
よろしくお願いしますね。
Commented by ヴァッキーノ at 2011-04-29 08:19 x
分析ってわけじゃないんですけど
海野さんの書くお話しは、何かが起こるのを見届けたり、
待ったりするっていうのがありますね。
能動的じゃなく受動的な立場。
海野さんは、きっと優しい人なんだと思いました。
ですから、「何かを受け取る」シリーズとかだと書きやすいかもしれませんよ。
Commented by marinegumi at 2011-04-30 00:19
ヴァッキーノさんおはようございます。
分析されるのって結構好きです。
あー、僕ってそうなんだーなんて。
特に過大評価されるのが好きですね(笑)

>能動的じゃなく受動的な立場。
わおー
それって僕の性格そのものですよ。
優しいかどうかはさておいてね。
「そして扉が開いた」にしようかな?と思いながら、まだ決めかねているまま5本書いてしまいました。
「そして扉が開いた」は「そして扉を開いた」ではないから、やはり受動的ですね。