扉が開いた (ツイッター小説) 10~12

その10
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扉が開いた。
青空に最初はごく細い黒い線が現れたと思うと、みるみる広がり、長さ数百メートル、幅が数十メートル程の星空になった。
亜空間扉が開き、恒星間宇宙船の船首が現れた。
しかし通り抜けるにはスピードが遅すぎた。
エンジンの不調だろうか。

扉は閉じながら宇宙船を地球と外宇宙に切り分けた。




その11
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扉が開いた。
青ざめた妻が立っていた。
「どうした?」
妻は横を見た。
「誰か来てるのか?」と聞くと扉を閉めて入って来た。
「いつもの薬飲んだの?」
「忘れてて今飲む所だよ」
コップの水で持病の薬を飲んだ。
妻が止めようとした。

薄れゆく意識の中で理解した。
今死んだらアリバイが成立しないんだなと。




その12
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扉が開いた。
タイムマシンの外には20年過去の私の家があった。
多くの貴重な書物が火事で失われる前の我が家。
鍵を開けて入ろうとすると体がつかえた。
横にならないと入れなかった。
「そうか、宇宙が膨張しているという事は物質その物も膨張しているんだ!」

助手が言った。
「博士が太っただけでしょ」




昨日ツイッター小説が100本に達しましたが、この「扉が開いた その12」が90本目になります。
書いた順番通りにアップして行きますよ。

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Commented by りんさん at 2011-05-10 14:26 x
100本、おめでとうございます。
haruさんのところに表彰状(?)が貼ってありました。

その11は怖いですね。
「あなた、まだ生きてたの?」という妻の声が聞こえてきそうです。
Commented by ヴァッキーノ at 2011-05-10 21:32 x
ついのべ100話ですよねー。
ああ、ボクも早いとこ幸福操作官100話達成したいなあ。
今回の3作は、古典SFっていったおもむきでしたね。
アメリカのショートショートみたいな、リズミカルな展開がよかったです。
Commented by marinegumi at 2011-05-11 12:53
りんさんこんにちは。
あっという間に100本と言う感じですね。
本格的についのべを書き始めて、まだ1カ月少々です。
これって短編を書くためのアイデアの貯金になってるのかなーと思ってるんですけどね。
「その11」珍しくミステリー仕立てですね。
今日はSFで行こうとか、ミステリーで行こうとか考えてからの方が思いつきやすいという事を発見しました。
Commented by marinegumi at 2011-05-11 13:00
ヴァッキーノさんこんばんは。
幸福操作官100話は結局今までの調子で、300書かないといけないんですよねー
なかなか長い登山になりますよね。
今はまだ3合目ぐらいで、装備品に不具合が見つかり物資の到着を待っている感じですか。

そうかー、毎回考える時にこういう傾向で書こうと決めたほうが書きやすいと思っていたんですが、その傾向と言うのをもっと細かく設定した方がいいかもしれませんね。
今まではただSFで考えようかな?とかだったのを、「60ねんだいのSFっぽくユーモアを交えて」なんてね。
Commented by y_fstw at 2011-05-11 18:45 x
その11は、2時間ドラマのオープニングっぽくていいですね。船越英一郎が探偵役で出てきそう。
Commented by marinegumi at 2011-05-11 23:26
y_fstwさんこんばんは。
掌編小説ならラストシーン。
2時間ドラマならオープニングシーンですよね。
で、ラストシーンは崖の上ね。
Commented by haru123fu at 2011-05-12 09:47
その10・11で、なんとも言えない胸騒ぎや
心臓のドクドクした音を盛り上げて、
その12でストンと落とすとは。なんというテクニックでしょうか。
Commented by marinegumi at 2011-05-12 20:13
haruさんおはようございます。
まあ、その反対にユーモアで油断させておいて、ガツンと行くというのもありますね。
でもそういう事は考えずに素直に書いた順番にのっけているだけなんです。
意外な効果が出ればそれはそれでいいという感じですね。
Commented by 矢菱虎犇 at 2011-05-14 01:24 x
その10~どこでもドアも油断して身体を挟まれたら大変だぁ!
その11~不死身の夫はまた数時間後に蘇生するのであった。
その12~オチの一言がピリリと効いてますねぇ。
Commented by marinegumi at 2011-05-15 00:28
矢菱さんこんばんは。
その10 あー、ドアに体を挟まれるというのも書いていますよー(汗)タイムマシンですけどね。
その11 ミステーリーがSFになっちゃうー
その12 無表情なメガネの助手の一言ね。
by marinegumi | 2011-05-09 23:33 | ツィッター小説 | Comments(10)