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扉が開いた (ツイッター小説) 22~24

その22
扉が開いた (ツイッター小説) 22~24_a0152009_23185472.jpg

扉が開いた。
町の一人暮らしの辛さに森の扉の前にやって来た。
父が「困った時はここに来なさい」と教えてくれた扉。
何度か来た事があったけれどその時は開かなかった。

潜り抜けると後ろで扉は閉じた。

同じ森の中だった。
何か変わったのかな?
町へ帰るのが怖くて森で暮らしている。
小さな翼を震わせて。




その23
扉が開いた (ツイッター小説) 22~24_a0152009_23193079.jpg

扉が開いた。
扉が閉じた。
扉が開いた。
僕はその音をベッドの中で聞いていた。
熱のためにぼんやりとした頭でたくさんの人が出入りする音を。

扉が開いた。
扉が閉じた。
僕はふらつく足で階段を下りて行った。
真っ暗だった。
誰もいなかった。
扉の音はまだ聞こえている。

それは僕の頭の中で響いていたんだ。




その24
扉が開いた (ツイッター小説) 22~24_a0152009_23382172.jpg

扉が開いた。
部屋は施錠もされず誰もいなかった。
家具等も一切なく荒れ果て最近まで人が住んでいた痕跡もなかった。

うそだ!
僕達は毎日のように逢っていた。
僕がこの部屋まで迎えに来て…。

思い出した。
それはもう何十年も昔の事だったのだ。
割れたガラスに映る自分の顔を見た。
深い皺が刻まれていた。




その22はオチの部分をガラッと変えました。
元の作品ではオチらしいオチはなかったのですが、結構くっきりとしたオチを思いつきましたよ。
その24ですが、画像がすでにオチをばらしていますよね。
でもまあ、こんな短い作品だからあっという間にオチですから、まあいいかなと。

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by marinegumi | 2011-05-27 23:22 | ツィッター小説 | Comments(6)

Commented by ヴァッキーノ at 2011-05-28 05:19 x
熱にうかされながら
扉が開いたり閉じたりするのが
よかったです。
なんか、内蔵の、はっきり言えば
心臓の弁がパタンパタンして血液を
送り出しているようなイメージ。
熱で感覚だけがすごく敏感になった時の
雰囲気がいいですねえ。
Commented by marinegumi at 2011-05-28 20:38
ヴァッキーノさんおはようございます。
>心臓の弁がパタンパタン
そうかー
そういうイメージで描けばよかったかもしれませんね。
熱に浮かされ、自分の血の流れる音を聞いて横になっている少年の幻想みたいな感じね。
またの機会に書いてみよう。
Commented by haru123fu at 2011-05-28 21:26
その22、(・_・)エッ....? もしかして、あなたはスズメさん?

あらら、その23ってなんか私のことみたいです。
北海道の家は寒さ対策万全で、玄関フードの扉を開け、
玄関の扉を開け、尚かつ玄関の中にもう一つ扉が。
私はうつらうつらしながら、この扉の開く音で、人の出入りを確認しています。
もしかして、私を見ましたかあ?(*^-^)ナンチャッテ!

その24……グシュン(涙)可愛そうに(ノ_-。)ポロポロ涙
あ、鼻水も出てきた。テ、ティッシュ。
大丈夫だよ、何百年たとうと私は待ってるよ!
あ、私は魔女か? 
Commented by marinegumi at 2011-05-28 22:05
haruさんこんばんは。
その22ですが、最後の文章を
「長い耳をそばだてて」
と言うのも考えました。
ウサギちゃんね。

その23
そうですねー
北海道へ行った時にお邪魔したおうちの事がヒントに…
うそです。
僕はまだ北海道に足を踏み入れた事がないんですよねー
だからharuさんを透視して…盗視?

その24
またまたharuさんのコメントから新しいアイデアが。
幽霊と魔女の何百年にもわたる恋物語なんていいですね。
そのうち書くかも。
Commented by haru123fu at 2011-05-29 19:40
>幽霊と魔女の何百年にもわたる恋物語
いいですね!海野さんがお話に書くと
不思議で、もの悲しいお話になりそう(´;ω;`)ウウ・・・
ぜひ、ぜひ書いてもらいたいです。
大丈夫です。ティッシュ抱えて読みますので、ぜひともお願いします。
Commented by marinegumi at 2011-05-29 23:22
haruさんこんばんは。
これってなかなかいいアイデアかもしれませんね。
アイデアを生かせるかどうかわかりませんけれど。
魔女と一人の若者が愛し合うが、魔女は何百年も生きる。
若者は死んでしまうが、幽霊になっても魔女と一緒にいたいと願う。
そんな感じですね。